TNG横浜国際行政書士オフィス在留資格の実務メモ

特定技能

特定技能の分野一覧──19分野の業務区分と、2号に進める11分野

根拠
出入国管理及び難民認定法別表第一の二の表の特定技能の項の下欄に規定する産業上の分野等を定める省令
分野
19分野(2号は11分野)
受入れ見込数
1号 合計805,700人(2029年3月まで)
確認日
2026年10月12日時点

この記事の要点

  • 特定技能の分野は省令で定められた19分野。2026年4月1日からリネンサプライ、物流倉庫、資源循環が加わった
  • 2号に進めるのは11分野。介護(在留資格「介護」がある)や、新しく加わった分野などに2号はない
  • 受入れ見込数は分野ごとに2029年3月まで定められ、1号の受入れの上限として運用される。合計805,700人

特定技能の対象になる分野(特定産業分野)は、法務省令で定められた19分野です。2026年4月1日施行の省令の改正で、リネンサプライ、物流倉庫、資源循環の3分野が加わりました。熟練した技能が求められる特定技能2号に進めるのは、このうち11分野です。新しく加わった物流倉庫と資源循環は、試験などの準備がまだ途中です。

この記事では、出入国在留管理庁(入管庁)の特定技能のページと分野別運用方針、法務省令をもとに、19分野の業務区分と所管省庁、2号の有無、受入れ見込数、追加された3分野の準備状況、分野ごとの試験を整理します。

19分野と業務区分の一覧

分野業務区分所管2号
介護介護厚生労働省なし
ビルクリーニングビルクリーニング厚生労働省あり
リネンサプライ(2026年4月追加)リネンサプライ厚生労働省なし
工業製品製造業機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理など17区分経済産業省あり(機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理の3区分のみ)
建設土木、建築、ライフライン・設備国土交通省あり
造船・舶用工業造船、舶用機械、舶用電気電子機器国土交通省あり
自動車整備自動車整備(2027年4月1日からは自動車整備、車体整備の2区分)国土交通省あり
航空空港グランドハンドリング、航空機整備国土交通省あり
宿泊宿泊国土交通省(観光庁)あり
自動車運送業トラック運転者、タクシー運転者、バス運転者国土交通省なし
鉄道軌道整備、電気設備整備、車両整備、車両製造、運輸係員、駅・車両清掃国土交通省なし
物流倉庫(2026年4月追加)物流倉庫国土交通省なし
農業耕種農業、畜産農業農林水産省あり
漁業漁業、養殖業農林水産省(水産庁)あり
飲食料品製造業飲食料品製造業全般(2027年4月1日からは飲食料品製造業、水産加工業の2区分)農林水産省あり
外食業外食業農林水産省あり
林業林業農林水産省(林野庁)なし
木材産業木材産業農林水産省(林野庁)なし
資源循環(2026年4月追加)廃棄物処分業(中間処理)環境省なし

工業製品製造業の1号の業務区分は、機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理、紙器・段ボール箱製造、コンクリート製品製造、RPF製造、陶磁器製品製造、印刷・製本、紡織製品製造、縫製、電線・ケーブル製造、プレハブ住宅製品製造、家具製造、定形・不定形耐火物製造、生コンクリート製造、ゴム製品製造、かばん製造の17区分です。工業製品製造業では、受け入れる事業所が告示で定める産業を行っていることも求められます。鉄道の駅・車両清掃など、2026年1月の閣議決定で新しく加わった業務区分の中には、入管庁の分野のページで準備中とされているものがあります。

2号に進める11分野

省令は、2号の熟練した技能の分野を、ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業の11分野に限っています。工業製品製造業は、機械金属加工、電気電子機器組立て、金属表面処理の3区分だけが2号の対象です。

介護分野は、専門的・技術的分野の在留資格「介護」があるため、2号の対象になっていません。リネンサプライ、自動車運送業、鉄道、物流倉庫、林業、木材産業、資源循環にも2号はありません。2号の試験と、1号との違いは特定技能2号への移行で整理しています。

分野ごとの受入れ見込数(2029年3月まで)

2026年1月23日の閣議決定で、2029年3月までの受入れ見込数が分野ごとに定められています。入管庁は、受入れ見込数を、大きな経済情勢の変化が生じない限り、1号特定技能外国人の受入れの上限として運用するとしています。2027年4月に始まる育成就労の見込数もあわせて定められています。

分野特定技能1号育成就労
介護126,900人33,800人
ビルクリーニング32,200人7,300人
リネンサプライ4,300人3,400人
工業製品製造業199,500人119,700人
建設76,000人123,500人
造船・舶用工業23,400人13,500人
自動車整備9,400人9,900人
航空4,900人設定なし
宿泊14,800人5,200人
自動車運送業22,100人設定なし
鉄道2,900人1,100人
物流倉庫11,400人6,900人
農業73,300人26,300人
漁業14,800人2,600人
飲食料品製造業133,500人61,400人
外食業50,000人5,300人
林業900人500人
木材産業4,500人2,200人
資源循環900人3,600人
合計805,700人426,200人

分野ごとに今どれだけ受け入れているか(充足率)は特定技能の受入れ上限(分野別)で整理しています。

外食業は、受入れ見込数(5万人)を超えることが見込まれたため、2026年4月13日から、海外から新しく呼ぶための在留資格認定証明書の交付が止まっています。入管庁は、2026年4月13日以降に受理した外食業分野の在留資格認定証明書交付申請は不交付とし、在留資格変更許可申請も、4月13日以降に受理したものは原則として不許可とするとしています(外食業分野の特定技能1号の方の転職などに伴う申請は通常どおり審査)。2026年9月10日の掲載では、変更許可申請を優先して処理し、認定証明書は毎月の在留者数を踏まえて交付できる場合に受付日順で交付していて、現在は受付日が2026年1月31日までの申請としています。

どの分野と業務区分に当たるかは、会社の事業内容と、任せる仕事によって変わります。

受け入れられる分野かどうかは、事業の内容を伺ったうえでご案内します。まずは初回無料のご相談で、会社の事業と任せたい仕事をお聞かせください。

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2026年4月に追加された3分野の準備状況

分野準備の状況
リネンサプライ入管庁の分野別情報(2026年6月1日現在受入れ可能な分野)に載っている。業務はホテルや病院などで使用されたリネン類の入荷、仕分け、洗濯、乾燥、仕上げ、検品、結束、出荷などの一連の業務
物流倉庫上乗せ基準の告示は2026年6月26日(国土交通省告示第787号)。国土交通省は、試験の開始時期は調整中で未定としている(2026年9月時点)。2号の受入れはない(特定技能「物流倉庫」分野)
資源循環上乗せ基準の告示は2026年7月30日(環境省告示第36号)。業務区分は廃棄物処分業(中間処理)。環境省は、評価試験は詳細が決まり次第知らせるとしている

入管庁は、2026年1月23日の閣議決定で新たに定められた分野と業務区分は、省令などの準備が整い次第受け入れられるとしています。

分野の移り変わり

時期内容
2019年4月1日制度が始まる(分野を定める省令の施行)
2022年5月25日素形材産業、産業機械製造業、電気・電子情報関連産業の3分野を統合
2023年8月31日2号の対象分野を追加
2024年3月29日閣議決定で自動車運送業、鉄道、林業、木材産業の4分野を追加し、受入れ見込数を再設定。製造の分野の名前を工業製品製造業に。鉄道・林業・木材産業は2024年9月30日、自動車運送業は2024年12月19日に受入れ開始
2026年1月23日閣議決定で特定技能と育成就労の分野別運用方針を定め、リネンサプライ、物流倉庫、資源循環を追加
2026年4月1日3分野を加えた省令の改正が施行(19分野)

分野ごとの試験

特定技能1号には、分野ごとの技能の試験と、日本語の試験があります。入管庁の「試験関係」のページに載っている技能の試験と実施機関は次のとおりです(2号の試験がある分野もあります)。

分野技能の試験実施機関
介護介護技能評価試験(日本語は介護日本語評価試験も)厚生労働省のサイトで案内
ビルクリーニング1号・2号の評価試験全国ビルメンテナンス協会
工業製品製造業製造分野特定技能評価試験工業製品製造技能人材機構
建設1号・2号の評価試験建設技能人材機構
造船・舶用工業1号・2号の試験日本海事協会
自動車整備1号・2号の評価試験日本自動車整備振興会連合会
航空航空分野の評価試験日本航空技術協会
宿泊1号・2号の評価試験宿泊業技能試験センター
自動車運送業1号の評価試験日本海事協会
鉄道1号の評価試験国土交通省
農業1号・2号の農業技能測定試験全国農業会議所
漁業1号・2号の漁業技能測定試験(漁業・養殖業)大日本水産会
飲食料品製造業・外食業それぞれの技能測定試験外国人食品産業技能評価機構
林業林業技能測定試験林業技能向上センター
木材産業木材産業特定技能1号測定試験全国木材組合連合会

日本語の試験は、国際交流基金日本語基礎テストと、参考として日本語能力試験が載っています(介護は介護日本語評価試験も)。リネンサプライ、物流倉庫、資源循環は、確認日時点でこのページに載っていません。

2027年4月からの育成就労との関係

2027年4月1日に始まる育成就労制度では、特定技能の分野のうち、就労を通じて技能を身につけるのにふさわしい分野が「育成就労産業分野」になります。入管庁の資料では、特定産業分野は19分野、育成就労産業分野は17分野で、自動車運送業と航空は特定産業分野だけです(育成就労とは)。

よくある質問

働いている途中で分野を変えるときは

特定技能の方は、特定産業分野を変えるときも在留資格の変更の許可が必要です(入管法第20条第1項)。会社を変えるときも同じです(特定技能の転職)。

物流倉庫の受入れはいつから始まりますか

国土交通省は、試験の開始時期は調整中で未定としています(2026年9月時点)。決まっていることと、まだ決まっていないことは特定技能「物流倉庫」分野で整理しています。

技能実習から特定技能に進むときは

技能実習から特定技能1号に進むときの流れは技能実習から特定技能1号へで整理しています。

まとめ

  • 特定技能の分野は省令で定められた19分野。2026年4月1日からリネンサプライ、物流倉庫、資源循環が加わった
  • 2号に進めるのは11分野。介護(在留資格「介護」がある)や、新しく加わった分野などに2号はない
  • 受入れ見込数は分野ごとに2029年3月まで定められ、1号の受入れの上限として運用される。合計805,700人
  • 外食業は上限を超える見込みとなり、2026年4月13日以降に受理した認定証明書の申請は不交付
  • 物流倉庫と資源循環は試験の準備が途中(物流倉庫は2026年9月時点で試験の開始時期未定)
  • 分野を変えるときも在留資格の変更の許可が必要

本記事は確認日時点で入管庁と所管省庁が公表している内容の整理です。受け入れられる分野と業務区分に当たるか、どの試験が必要かは、会社の事業内容と任せる仕事、本人の経歴によって変わります。状況を伺ったうえでお答えします。

料金について

手続きごとの報酬額の目安は、料金一覧でご案内しています。初回のご相談は無料です。

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会社の事業内容と任せたい仕事、受け入れたい人の経歴を伺い、どの分野・業務区分に当たるか、どの試験が必要か、受入れまでの流れを一緒に確かめます。

初回のご相談で一緒に確かめること(特定技能(受け入れる会社の方))

  • 受け入れる分野と仕事の内容
  • 雇用契約の内容
  • 支援の体制(自社で支援するか、登録支援機関に委託するか)
  • 受入れ後の届出の状況

受入れまでの手順と、会社として準備することをお伝えします。

許可をお約束するものではありません。審査は入管庁(帰化は法務省)が行います。

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