在留資格「技術・人文知識・国際業務」
技人国で転職したら何をするか──届出・就労資格証明書・在留資格変更の切り分け
公開 2026.09.18 / 最終確認 2026.09.18
- 根拠
- 出入国管理及び難民認定法第19条の2(就労資格証明書)/同法第19条の16第2号(所属機関に関する届出)
- 届出
- 事由が生じた日から14日以内
- 就労資格証明書
- 手数料2,000円(オンライン申請は1,600円)/勤務先を変えた場合の標準処理期間は1か月〜3か月
- 確認日
- 2026年9月18日時点
技術・人文知識・国際業務で働いている方が転職したとき、やることは1つではありません。必ずやる手続きと、状況によってやる手続きが分かれます。
この記事では、3つの手続きをどう切り分けるかを整理します。
| 手続き | いつ必要か |
|---|---|
| 契約機関に関する届出 | 転職したら必ず。14日以内 |
| 就労資格証明書の交付申請 | 転職先の業務が在留資格の範囲内か確認したいとき(任意) |
| 在留資格変更許可申請 | 新しい業務が今の在留資格に当たらないとき |
1. 届出は必ず、14日以内
これは選択の余地がありません。入管法第19条の16第2号に基づき、契約機関との契約が終了したことと、新たな契約を締結したことを届け出ます。
転職の場合、届出書参考様式1の7を使えば終了と締結を1枚で届け出られます。様式や提出方法の詳細は技人国の更新で足をすくわれる「届出」で整理しています。
届出をしないこと自体に罰則の定めがあります。さらに、次の更新のときに「なぜ届け出ていないのか」を説明する話にとどまらない場合があります。転職したらまずこれです。
2. 転職先の仕事が在留資格に合っているか
ここが判断の分かれ目です。技術・人文知識・国際業務は業務内容によって決まる在留資格なので、勤務先が変わっただけなら在留資格はそのままでよく、業務内容が在留資格に当たらなくなる場合に手続きが必要になります。
同じ在留資格の範囲内かどうかは、学歴・職歴との関連性や実際に従事する業務で判断されます。この点は技人国の申請で最初に決まる「カテゴリー」でも整理しています。
3. 就労資格証明書という選択肢
「範囲内かどうか自分では判断できない」という場合に使えるのが、就労資格証明書です。
入管庁は、この手続きを外国人の方が、自らの在留資格で行うことができる収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を証明する文書の交付を受けるための申請としています。根拠は入管法第19条の2です。
| 手数料 | 許可されるときは2,000円(収入印紙)/オンライン申請は1,600円 |
|---|---|
| 標準処理期間 | 当日(勤務先を変えた場合などは1か月〜3か月) |
| 提出先 | 住居地を管轄する地方出入国在留管理官署 |
| 受付時間 | 平日9時〜12時、13時〜16時 |
| オンライン申請 | できます |
| 不服申立て | なし |
処理期間が大きく変わる点に注意してください。勤務先や活動内容に変更がない場合は当日交付ですが、転職で勤務先を変えた場合は1か月から3か月とされています。転職のタイミングで取ろうとすると、それなりの時間がかかります。
転職の場合に必要な書類
入管庁は、勤務先や活動内容が変わる(変わった)方について、次を挙げています。
- 就労資格証明書交付申請書(新様式)
- 資格外活動許可書を提示(交付を受けている方に限る)
- 在留カードを提示
- 旅券又は在留資格証明書を提示(提示できないときはその理由を記載した理由書)
- 身分を証する文書等の提示(申請等取次者が提出する場合)
- 新たな勤務先や活動内容の詳細がわかる書類
勤務先や活動内容に変更がない方の場合は、最後の「新たな勤務先や活動内容の詳細がわかる書類」が不要になります。転職を理由に取る場合は、この書類が判断の材料になる、という構造です。
申請できるのは誰か
入管庁が挙げているのは次のとおりです。
- 申請人本人
- 申請人本人の法定代理人
- 承認を受けた申請等取次者(申請人が雇用されている機関の職員など)
- 地方出入国在留管理局長に届け出た弁護士又は行政書士で、申請人から依頼を受けたもの
勤務先の職員が取次者として申請することもできます。その場合、入管庁は在留カードの写しを申請人に携帯させて、来庁する方が申請人の在留カードを持参するよう案内しています。
取っておくと、後で効きます
就労資格証明書は義務ではありません。ただし取得しておくと、次の在留期間更新のときに、転職後の業務が在留資格に当たることを説明する材料になります。
転職後に何も確認しないまま在留期限を迎え、更新申請の段階で業務内容が問題になると、そこから対応することになります。更新のタイミングではなく、転職のタイミングで確認しておくという選択肢がある、という位置づけです。
なお、在留期限が近い場合は、就労資格証明書を待たずに更新申請を行うことになります。期限までに申請していれば特例期間として在留を継続できます。
雇用する企業側で確認しておくこと
- 採用する方の在留カードの在留資格と期限
- 担当してもらう業務が、その在留資格の範囲内か
- 本人が14日以内の届出を済ませるか
- ハローワークへの外国人雇用状況届出(入管への届出とは別の手続きです)
採用時の判断については留学ビザから就労ビザへの変更条件、海外から招へいする場合は在留資格認定証明書は電子メールで受け取れるもあわせてご覧ください。
まとめ
- 転職したら契約機関に関する届出は必ず、14日以内。様式1の7なら1枚で済む
- 業務内容が在留資格の範囲内かどうかが判断の分かれ目。勤務先が変わっただけなら在留資格はそのまま
- 範囲内か確認したいときは就労資格証明書(入管法第19条の2)。義務ではない
- 手数料は2,000円(オンライン1,600円)。勤務先を変えた場合の処理期間は1か月〜3か月
- 新しい業務が今の在留資格に当たらない場合は在留資格変更許可申請
本記事は確認日時点で入管庁が公表している内容の整理です。転職先の業務が在留資格の範囲内かどうかは、業務内容とこれまでの学歴・職歴によって判断が分かれます。判断に迷われる場合は、雇用契約書や職務内容の資料を拝見したうえでお答えします。
この記事の根拠
- 出入国在留管理庁「就労資格証明書交付申請」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-9.html - 出入国在留管理庁「所属(契約)機関に関する届出」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/nyuukokukanri10_00015.html - 出入国在留管理庁「在留資格変更許可申請」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-2.html