在留資格「技術・人文知識・国際業務」
技人国(技術・人文知識・国際業務)でできる仕事・できない仕事──入管庁の事例を職種別に整理
公開 2026.10.09 / 最終確認 2026.10.08
- 根拠
- 出入国在留管理庁「別紙3(許可・不許可事例)」
- ポイント
- 職種名ではなく、実際の仕事が専門的な知識を要するか
- 確認日
- 2026年10月8日時点
この記事の要点
- 技人国でできるかは、職種名ではなく実際の仕事の中身で決まる
- エンジニア、設計、通訳・翻訳、海外取引、マーケティング、語学教師、総合職などで認められた事例がある
- 箱詰め、清掃、接客販売、単純な組立や修理など、反復でできる作業は認められない
技人国でどんな仕事ができるかは、職種の名前ではなく、実際に何をするかで決まります。入管庁が公表している許可・不許可の事例(別紙3)から、職種ごとに「認められた例」と「認められなかった例」を並べます。
職種別:認められた例・認められなかった例
| 職種 | 認められた例 | 認められなかった例 |
|---|---|---|
| ITエンジニア・プログラマー | システム設計・開発、ソフトウェア開発、ホームページやシステムの構築 | パソコンのデータ保存やバックアップ作成、部品交換が中心 |
| 設計・技術開発 | 電機製品の技術開発、CAD・CAEの解析、建築積算、工事施工図の作成と現場の指揮・監督 | 部品の加工・組立・検査・梱包(技能実習生とほぼ同じ作業) |
| 通訳・翻訳 | 商談の通訳、契約書類の翻訳、出版物の翻訳(能力と十分な業務量が前提) | 飲食店で英語で注文を取る、メニューの翻訳だけ、アルバイトへの指示の通訳 |
| 海外取引・貿易 | 本国との取引業務、海外取引に係る会計業務 | ― |
| マーケティング・企画 | 市場調査、販売管理、美容製品の商品開発・マーケティング | ― |
| 語学の指導 | 語学学校の語学教師、英会話講師 | ― |
| 管理部門・総合職 | 総合職としてフロントの通訳・予約管理・コンシェルジュ・顧客満足度分析(一部の接客を含んでも主たる業務が該当) | 12名規模の会社での会計・労務管理(業務量が足りない)と電話予約の受付 |
| 自動車 | サービスエンジニアとしての点検・診断(整備主任者になるキャリアの計画あり) | フレームの修理やパンクしたタイヤの付け替え |
| 店舗・現場 | 採用後おおむね1年で店長に就き、店舗運営・管理に従事する計画が示された店長補佐 | 弁当の箱詰め、清掃、接客販売、洋菓子の製造(反復訓練で可能な業務) |
表は入管庁の事例を職種ごとにまとめ直したものです。「認められなかった例」は、その職種そのものがだめという意味ではなく、実際の仕事の中身が専門的な知識を要するものと認められなかった事例です。
不許可になった理由ごとの事例は技人国の許可・不許可事例で整理しています。
日本の大学等を卒業し、N1かBJT480点以上の人は、接客や現場を含む仕事でも特定活動46号で認められる場合があります。
判断の分かれ目
- 専門的な知識を要するか:反復訓練でできる作業や、「未経験可」で日本人が一般に従事している作業は当たらない
- 活動全体で見る:該当する業務がごく一部で、残りの大半が単純作業なら当たらない。逆に、総合職として主な業務が該当していれば、一部の接客などを含んでも認められた事例がある
- 業務量があるか:通訳・翻訳や管理業務は、会社の規模や実態に見合った十分な業務量が必要
- 学歴との関連:大学は柔軟に、専門学校は相当程度の関連性が必要(技人国とは)
- 報酬:同じ時期に採用された同じ業務の日本人より低いと認められない
翻訳・通訳は特に注意。入管庁は、翻訳・通訳として申請するケースが多いとしたうえで、実際に従事できる能力と、就職先に翻訳・通訳を必要とする十分な業務量が必要で、何語と何語の間か、どういう業務があるかの説明を求めることがあるとしています。2026年4月15日以降は、言語能力を用いる対人業務について、カテゴリー3・4でCEFR・B2相当の資料も加わっています(技人国の更新の必要書類)。
技人国に当たるかどうかは、学歴や職歴、仕事の内容、会社の状況を全体として見て判断されます。入管庁は、審査の過程で記載のない資料の提出を求める場合があるとしています。
ご自身や採用予定の方の場合にどうなるかは、状況を伺ったうえでご案内します。まずは初回無料のご相談で、今の状況をお聞かせください。
まとめ
- 技人国でできるかは、職種名ではなく実際の仕事の中身で決まる
- エンジニア、設計、通訳・翻訳、海外取引、マーケティング、語学教師、総合職などで認められた事例がある
- 箱詰め、清掃、接客販売、単純な組立や修理など、反復でできる作業は認められない
- 通訳・翻訳や管理業務は、十分な業務量が前提
本記事は確認日時点で入管庁が公表している事例を職種ごとにまとめ直したものです。実際の判断は、学歴や職歴、仕事の内容、会社の状況を全体として見て行われます。採用予定の仕事が当たるかどうかは、状況を伺ったうえでお答えします。
この記事の根拠
- 出入国在留管理庁「別紙3(許可・不許可事例)」
https://www.moj.go.jp/isa/content/001413912.pdf - 出入国在留管理庁「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格の明確化等について」(最終改定令和8年4月)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001413639.pdf