在留手続全般
在留期限が過ぎても審査中なら在留できる「特例期間」──最長2か月、在留カード裏面で確認
公開 2026.09.18 / 最終確認 2026.09.18
- 根拠
- 出入国管理及び難民認定法第20条第6項(在留資格の変更)/同法第21条第4項により準用(在留期間の更新)/出入国在留管理庁「特例期間とは?」
- 対象
- 在留カードを所持し、在留期間更新許可申請又は在留資格変更許可申請を行った方
- 期間
- 処分がされる時、又は在留期間の満了の日から2か月が経過する日が終了する時のいずれか早い時まで
- 確認日
- 2026年9月18日時点
在留期間更新の申請をしたのに、期限までに結果が出ない。在留カードの期限は過ぎている。この状態で日本にいていいのか、働いていいのか。
入管庁は、この場面について特例期間という仕組みを案内しています。
いつまで在留できるのか
入管庁の説明は次のとおりです。
在留カードを所持している方が、在留期間更新許可申請又は在留資格変更許可申請を行った場合において、当該申請に係る処分が在留期間の満了の日までになされないときは、当該処分がされる時又は在留期間の満了の日から二月が経過する日が終了する時のいずれか早い時までの間は、引き続き従前の在留資格をもって我が国に在留でき、従前の活動を行うことができます。
| 終わるタイミング | 内容 |
|---|---|
| 処分がされた時 | 許可・不許可のいずれでも、結果が出た時点で終わります |
| 満了の日から2か月が経過する時 | 結果が出ていなくても、ここで終わります |
「いずれか早い時まで」という点が重要です。2か月が保証されているわけではなく、1か月で結果が出ればそこで終わります。逆に、2か月を過ぎれば審査中でも在留の根拠がなくなります。
「従前の活動を行うことができます」と明記されています。つまり、就労が認められている在留資格であれば、特例期間中も従前と同じ活動を続けられるということです。ただしこれは従前の在留資格の範囲での話で、まだ許可されていない新しい在留資格の活動を先に始めることはできません。
在留カードの裏面を見てください
期限切れのカードを見て不安になる方が多い部分です。入管庁は次のように案内しています。
在留期間更新許可申請等を行った場合、在留カード裏面の「在留期間更新等許可申請欄」に申請中であることが記載されます。そのため、在留カード表面に記載の在留期間が経過している場合は、在留カード裏面も確認してくださいとされています。
オンライン申請の場合は記載されません。入管庁は括弧書きで「オンラインによる申請の場合を除く」と明記しています。オンラインで申請した方の在留カードには、裏面に何も記載されないことになります。企業が在留カードを確認する場面では、この違いを知らないと「期限切れの人を雇っている」と誤解することになります。
この場合、在留カード以外で申請中であることを確認することになります。実務上は、在留申請オンラインシステムから送信される受付完了の通知や、システム上の申請情報の画面で申請の状況を確認する形が考えられます。確認方法に迷う場合は、申請先の地方出入国在留管理官署にお問い合わせください。
あわせて入管庁は、在留カード番号等をインターネット上の照会ページに入力することで有効性を確認できるとして、在留カード等番号失効情報照会の利用も案内しています。在留カードの様式や見方については在留カードの新様式で整理しています。
特例期間中に出国するときの注意
特例期間中に一時帰国を考える場合、気をつけたい点があります。
特例期間は「満了の日から2か月が経過する日が終了する時」で終わります。出国したからといって、この期限が延びるわけではありません。海外にいる間にこの日を迎えると、在留の根拠がなくなります。
また、審査の結果が出た場合、新しい在留カードの交付は日本国内で受けることになります。出国中に処分がなされると、受け取りのために戻る必要が生じます。審査中の出国は、期限と結果の受け取りの両方を見たうえで判断することになります。
申請していなければ、特例期間はありません
条文の構造上、特例期間は在留期間の満了の日までに申請を行っていることが前提です。期限を過ぎてから申請しようとしても、この仕組みは働きません。
在留期間更新の申請は、在留期間の満了する日以前(6か月以上の在留期間を有する方は満了する3か月前から)行うことができます。申請時期については特定技能の在留期間更新でも整理しています。
審査中に「資料提出通知書」が届いたら
審査の過程で、入管から追加の資料を求める通知が届くことがあります。実務では「資料提出通知書」と呼ばれるものです。
この通知には提出する資料と期限が記載されています。期限までに対応できるかどうかが、特例期間との関係で問題になります。
考え方の軸は2つです。ひとつは、通知に記載された提出期限。もうひとつは、特例期間の満了(満了日から2か月)。資料を集めるのに時間がかかる場合、この2つのどちらが先に来るかを把握しておく必要があります。
用意が難しい資料がある場合は、その状態のまま放置せず、申請先の地方出入国在留管理官署に相談することになります。連絡先は横浜入管の管轄と部署ごとの電話番号で整理しています。
なお、通知が届いたこと自体が不許可を意味するわけではありません。審査官が判断のために追加の情報を必要としている、という手続上の連絡です。
企業側で確認しておくこと
外国人を雇用している企業にとっては、在留カードの期限が過ぎた社員をどう扱うかという問題になります。
- 本人が期限までに申請を済ませているか
- 在留カード裏面に申請中の記載があるか(窓口申請の場合)
- オンライン申請の場合は裏面に記載がないため、別の方法で確認する
- 満了日から2か月が経過する日はいつか
就労資格の方の転職に伴う手続きは契約機関に関する届出で、特定技能の場合は特定技能の届出は誰が出すのかで整理しています。
まとめ
- 期限までに申請していれば、処分の時又は満了日から2か月が経過する時のいずれか早い時まで在留できる
- この間は従前の在留資格をもって在留でき、従前の活動を行うことができる
- 窓口申請なら在留カード裏面に申請中と記載される。オンライン申請では記載されない
- 在留カード等番号失効情報照会でカードの有効性を確認できる
- 特例期間中に出国しても2か月の期限は延びない。結果の受け取りも国内で行う
- 資料提出通知書が届いたら、通知の提出期限と特例期間の満了の両方を意識する
本記事は確認日時点で入管庁が公表している内容の整理です。ご自身のケースで特例期間がいつまでかの判断や、資料提出通知書への対応については、状況を伺ったうえでお答えします。
不許可の処分がされた場合の流れは在留資格が不許可になったらで整理しています。
特定在留カードをお持ちの方は、特例期間中にマイナンバーカード機能の有効期間変更が市区町村で必要になります。特定在留カードで整理しています。
この記事の根拠
- 出入国在留管理庁「特例期間とは?」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/tokureikikan_00001.html - 出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/16-3.html - 出入国在留管理庁「令和6年能登半島地震の影響による有効期間の延長について」(法第20条第6項・第21条第4項による特例期間の記載)
https://www.moj.go.jp/isa/10_00186.html