TNG横浜国際行政書士オフィス在留資格の実務メモ

在留手続全般

在留カードの新様式──券面に記載されなくなった4項目と、読取アプリの改修

根拠
出入国在留管理庁「【重要】新様式の在留カードに係る在留期間の確認方法について(令和8年8月19日時点)」ほか
交付開始
令和8年6月14日から新様式の在留カード等・特定在留カード等
対象
外国人を雇用している企業、在留カードの提示を受ける立場の方、中長期在留者
確認日
2026年9月10日時点

令和8年6月14日から、新様式の在留カードおよび特定在留カードの交付が始まっています。この新様式では、これまで券面に印字されていた項目のうち4つが記載されなくなりました。

実務でまず押さえるべきは、消えた項目と残った項目の区別です。ここを取り違えると、確認の手順を余計に複雑にしてしまいます。

券面から消えた4項目

入管庁は、新様式の在留カードおよび特定在留カードでは、次の4項目が券面に記載されないとしています。

券面に記載されなくなった項目読取アプリでの確認
在留期間できる(令和8年8月19日以降のバージョン)
許可の種類できる(同上)
許可年月日できる(同上)
交付年月日できない

入管庁は、改修後であっても「交付年月日」については確認をすることができないと明記しています。

券面に残っている項目

ここが実務では重要です。入管庁は、新様式のカードを読み取った場合に表示される券面に記載されている項目として、次を挙げています。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 性別
  • 国籍・地域
  • 住居地
  • 在留資格
  • 在留期間の満了日
  • 在留カードの番号
  • 在留カードの有効期限満了日
  • 就労制限の有無
  • 資格外活動許可を受けているときはその旨

「在留期間」と「在留期間の満了日」は別の項目です。券面から消えたのは前者、つまり「3年」「5年」といった期間の長さです。いつまで在留できるかを示す満了日は、券面に残っています。

したがって、在留期限を確認して期限管理を行うという実務については、新様式でもカードの券面を見れば足ります。読取アプリが必要になるのは、期間の長さ、許可の種類、許可年月日を確認したい場合です。

あわせて、就労制限の有無と資格外活動許可を受けているときはその旨も券面に残ります。就労の可否に関わる部分は、券面で確認できるということです。資格外活動許可については家族滞在の資格外活動許可で整理しています。

読取アプリは令和8年8月19日に改修されています

経緯を整理すると、次のようになります。

令和8年6月14日から新様式の交付が始まり、読取アプリケーションもこれらのカードを読み取れるよう改修されました。ところが入管庁によれば、この時点では、券面に記載されなくなった4項目がアプリでも表示されない状態でした。

その後、改修作業を終え、令和8年8月19日にリリースされるバージョンから「在留期間」「許可の種類」「許可年月日」が表示されるようになったと公表されています。

すでに読取アプリケーションを導入している場合、バージョンが古いままだと、新様式のカードを読み取っても在留期間などが表示されません。更新の状況をご確認ください。

入管庁は、古いバージョンのまま利用した場合、正常に動作しないことがあるとしています。

特定在留カードは、別のアプリでも読み取れます

入管庁は、特定在留カードについて、マイナンバーカード機能を有することから、デジタル庁が配布しているマイナンバーカード用の読取アプリ「対面確認アプリ」でも在留期間等の情報を読み取ることが可能としています。ただし現時点でiOS版のみと注記されています。

読取アプリと失効情報照会は、役割が違います

ここも押さえておく部分です。入管庁は、在留カードの確認について次のように整理しています。

手段確認できること
在留カード等読取アプリケーションICチップ内の情報と券面の情報を見比べ、偽変造の有無を確認する
在留カード等番号失効情報照会その在留カード等の番号が失効していないかを確認する

入管庁は、アプリを利用する場合は、併せて失効情報照会を利用するよう求めています。そのうえで、実在する在留カード等の番号を悪用した偽造在留カード等も存在するため、照会結果にかかわらず読取アプリ等での確認も行うよう案内しています。

失効情報照会のURLは2026年1月5日から変更されています。入管庁は新しいURLとして https://lapse-immi.moj.go.jp/html/top.html を案内しています。古いURLをブックマークしている場合は変更が必要です。

また、令和8年1月5日以降、海外のIPアドレスや、クライアントの情報を匿名化するVPN・プロキシ等を用いたIPアドレス等からのアクセス制限が行われているとされています。

なお入管庁は、在留期間更新許可申請等を行った在留カード番号を照会した場合、券面の在留期間満了日を経過後も「失効していません。」と表示され、在留申請中であることが確認できるとしています。

失効情報照会は、令和7年11月14日以降、在留カード等読取アプリからも利用できるようになっています。

企業の実務でどう変わるか

採用時や更新時に在留カードの提示を受ける場面で、確認する項目によって手順が分かれます。

確認したいこと新様式での確認方法
在留期限(いつまで在留できるか)券面の「在留期間の満了日」
在留資格券面
就労制限の有無券面
資格外活動許可の有無券面
在留期間(3年・5年などの長さ)読取アプリ
許可の種類・許可年月日読取アプリ
交付年月日券面・アプリのいずれでも確認できない

在留期限の管理や就労の可否については、これまでどおり券面で確認できます。一方、更新のたびにどれだけの期間が決定されたかを記録している場合は、読取アプリが必要になります。

2026年10月1日からは手数料が決定される在留期間に応じた段階制になるため、期間の長さを把握しておく場面は増えることになります。

転職があった場合の届出については技人国の更新で足をすくわれる「届出」を、特定技能で受け入れている場合の届出義務については特定技能の届出は誰が出すのかをご覧ください。

まとめ

  • 令和8年6月14日から新様式の在留カード等の交付が開始
  • 券面から消えたのは「在留期間」「許可の種類」「許可年月日」「交付年月日」の4項目
  • 「在留期間の満了日」は券面に残っているため、在留期限の確認は従来どおり券面でできる
  • 就労制限の有無、資格外活動許可を受けているときはその旨も券面に残る
  • 消えた項目のうち3つは読取アプリで確認できる。ただし「交付年月日」はアプリでも確認できない
  • 読取アプリは令和8年8月19日リリース版から在留期間等を表示。古いバージョンのままだと表示されない
  • 読取アプリと失効情報照会は役割が違い、入管庁は併用を求めている
  • 失効情報照会のURLは2026年1月5日から変更されている
  • 読取りには本人の同意を得たうえで提示を受けることが必要

読取アプリの利用について、入管庁は、法令で定めるもの以外に雇用契約や諸取引などの場で身分確認を行う必要がある場合に利用するものであるとしたうえで、他の身分証明書と同様、本人の同意を得た上で在留カード等の提示を受けることが必要としています。

本記事は確認日時点で入管庁が公表している内容の整理です。カードの様式や読取アプリの仕様は更新されることがあるため、実際の確認にあたっては同庁のサポートページで最新の案内をご確認ください。

在留期間が経過している在留カードでも、申請中であれば特例期間に当たることがあります。裏面の記載とあわせてご確認ください。

永住者・高度専門職2号の方は、在留カードの有効期間の更新申請が別に必要です。永住者に「在留期間の更新」はありませんで整理しています。

特定在留カードを本人が申請する側の手続(同時に行う手続、オンライン不可、手数料)は特定在留カードで整理しています。

この記事の根拠

料金について

手続きごとの報酬額の目安は、料金一覧でご案内しています。初回のご相談は無料です。

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在留カードの確認手順を整理しておきたい企業の方へ

券面で足りる項目と、読取アプリが必要な項目。社内のどの場面でどちらが要るのか。現在の確認手順を拝見したうえで、整理してお伝えします。読取アプリのバージョンもあわせて確認できます。

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