TNG横浜国際行政書士オフィス在留資格の実務メモ

在留資格「永住者」

永住許可申請の流れと期間・費用──審査中に在留期限が来たら、更新の申請が別に必要

根拠
出入国在留管理庁「永住許可申請」(手続案内)
申請先
住居地を管轄する地方出入国在留管理官署
手数料
許可のときに200,000円(2026年10月1日以降に受け付けた申請)
標準処理期間
4か月〜6か月
確認日
2026年10月9日時点

この記事の要点

  • 永住許可申請は、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署の窓口に出す。オンラインの対象手続には含まれていない
  • 手数料は許可のときに200,000円(2026年9月30日までに受け付けた申請は10,000円)
  • 標準処理期間は4か月〜6か月。2026年7月許可分の実際の日数は全国平均で310.2日

永住許可申請は、今の在留資格から「永住者」への変更を求める手続です(出入国管理及び難民認定法第22条)。永住者の在留期間は「無期限」で、許可を受けた後は在留期間の更新がなくなり、更新するのは在留カードだけになります(永住の更新は在留カードだけ)。

この記事では、申請の前の準備から在留カードを受け取るまでの流れ、申請先、手数料などの費用、審査にかかる期間を、出入国在留管理庁(入管庁)の手続案内に沿って整理します。要件の細かな中身は、ケースごとの記事に分けています。

永住許可の審査で見られる3つのこと

入管庁は、永住許可申請の審査基準として次の3つを挙げています。

  1. 素行が善良であること
  2. 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
  3. その者の永住が日本国の利益に合すると認められること

日本人・永住者・特別永住者の配偶者又は子の場合は、1と2に適合することは求められません。在留年数(原則10年など)や、税金・年金の納付の見方は「永住許可に関するガイドライン」に書かれていて、今の在留資格や家族関係で変わります。ケースごとの年数は永住の要件はケースで変わるで整理しています。

ガイドラインは2026年10月1日に改定され、改定後の内容は原則として2027年4月1日以降の申請から適用されます(永住許可のガイドライン改定)。

申請から許可までの流れ

窓口で申請する場合の流れです。

  1. 要件を確かめる:入管庁は、申請の前にセルフチェックシートで要件に当てはまるかを確かめるよう案内しています。「いいえ」が1つでもあると不許可となる可能性が高まり、すべて「はい」でも許可を保証するものではないとされています(セルフチェックシートとは)
  2. 書類を集める:今の在留資格によって、入管庁の書類の案内が分かれています(次の章の表)。日本で発行される証明書は、発行日から3か月以内のものを出します。外国語の書類には日本語訳を付けます
  3. 申請する:住居地を管轄する地方出入国在留管理官署の窓口に出します。受付時間は、入管庁の手続案内では平日の午前9時から正午、午後1時から午後4時です(手続によって曜日や時間が決められている場合があります)
  4. 審査を待つ:審査の途中で、書類の一覧にない資料を求められることがあります。入管庁は、書類がそろっていないと審査が大幅に遅れたり、不利益な処分になったりするおそれがあるとしています
  5. 結果の知らせが届く:窓口で申請した場合、結果を受け取りに来るよう、はがきで知らせが届きます
  6. 許可なら在留カードを受け取る:手数料の額の収入印紙を手数料納付書に貼って納め、「永住者」の在留カードを受け取ります

神奈川県にお住まいの方の窓口(横浜支局・川崎出張所)の場所と受付時間は、横浜入管はどこに行けばいいかで整理しています。

申請を出せる人、在留カードを受け取れる人

申請書を出せるのは、原則として申請人本人です。このほか、法定代理人や、入管庁が定める要件を満たす取次者が出せる場合があります。結果の在留カードを受け取れる人も同じで、入管庁は、申請人の勤め先や学校の職員、配偶者、子、兄弟姉妹などは、要件に当たらない限り受け取れないとしています。

在留申請オンラインシステムの対象手続(2026年1月5日時点の対象範囲)に、永住許可申請は含まれていません。

書類は今の在留資格で分かれる

入管庁は、永住許可申請の書類を、今の在留資格や身分ごとに「永住許可申請1」〜「永住許可申請5」のページに分けて案内しています。主な違いは次のとおりです。

今の在留資格など入管庁の案内主な違い
日本人・永住者・特別永住者の配偶者、その実子永住許可申請1住民税は直近3年分(実子等は1年分)。在留資格が「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」の方(実子等を除く)は親族一覧表も(配偶者の方の書類)
定住者永住許可申請2住民税は直近5年分。理由書も(定住者の方の書類)
就労ビザ・家族滞在永住許可申請3住民税は直近5年分。理由書も(就労ビザの方の書類)
高度人材ポイントの特例で申請する方永住許可申請4ポイントの計算の資料など(高度人材ポイントで永住を申請する)
特別高度人材の方永住許可申請5入管庁の該当ページで確認(在留年数はケース別の要件)

どのケースでも、永住許可申請書と写真(縦4cm×横3cm)、世帯全員の住民票、職業を証明する資料、国税の納税証明書(その3)、公的年金・公的医療保険の保険料の納付状況の資料、身元保証書(身元保証人は誰に頼むか)、了解書を出し、パスポートと在留カードを提示します。了解書は2021年10月1日から必要になった書類です。理由書の書き方は永住の理由書で整理しています。

この一覧は、入管庁が在留資格ごとに公表している書類の主なものです。入管庁は、審査の過程で記載のない資料の提出を求める場合があるとしています。在留の経緯によって、追加の資料や説明が必要になることがあります。

ご自身の場合の進め方は、状況を伺ったうえでご案内します。まずは初回無料のご相談で、今の状況をお聞かせください。

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費用──手数料は許可のときに200,000円

入管庁は、永住許可の手数料について「許可されるときは200,000円が必要」としています。申請の時点ではなく、許可を受けるときに納めます。

項目金額ポイント
手数料(2026年10月1日以降に受け付けた申請)200,000円窓口で申請した場合は収入印紙で納める
手数料(2026年9月30日までに受け付けた申請)10,000円許可が10月1日以降になっても改定前の額
減額される場合20,000円経済的困難その他特別の理由で減額が相当とされる場合。入管庁は、永住許可で減額の対象となるのは日本人・永住者・特別永住者の配偶者又は子等に限るとしています
証明書の発行手数料市区町村・税務署などの手数料住民票、住民税の課税・納税証明書、国税の納税証明書など
翻訳―外国語の書類には日本語訳を付ける
審査中の在留期間の更新窓口で10,000円〜75,000円永住の審査中に在留期限が来る場合(下の「審査中に在留期限が来るとき」)。額は許可される在留期間で決まる

収入印紙は、入管の庁舎内の売店などでは在庫に限りがあるとして、規模の大きな郵便局などで事前に買ってから来るよう入管庁が案内しています。購入は現金のみです。手数料の改定の全体は在留手続の手数料の改定をご覧ください。

審査期間──標準は4か月〜6か月

入管庁が示している永住許可申請の標準処理期間は4か月〜6か月です。

実際にかかった日数は、入管庁が「在留審査処理期間」として毎月公表しています。最新の令和8年7月許可分では、永住者の欄は310.2日(全国の平均)です。許可を受けに入管へ行く日までを数えた日数なので、審査そのものはこれより短い場合があるとされていますが、標準処理期間の4か月〜6か月より長めに見込んでおくほうが安全です。

  • 数字は申請の受理から許可を告知するまで(入管で許可を受ける日まで)の日数で、全国の地方出入国在留管理局の平均です。横浜支局など官署ごとの数字はありません
  • 追加の資料を求めた場合は、その提出までの日数を含みます。不許可や申請の取下げは含みません
  • 個別の申請の審査の進み具合は、問い合わせても回答できないと入管庁はしています

審査中に在留期限が来るときは、更新の申請が別に必要

永住の審査は長くかかるため、審査中に今の在留資格の期限が来ることがあります。入管庁は、永住許可申請中に在留期間が経過する場合は、在留期間の満了する日までに別途在留期間更新許可申請をすることが必要としています。

  • 永住許可を申請していても、今の在留期限は延びません。期限の前に更新を申請します
  • 在留期間が6か月以上ある方は、満了する日の3か月前から更新を申請できます
  • 更新の手数料は、許可される在留期間に応じた額です(手数料の改定)

更新を申請した後、審査中に在留期限が過ぎた場合の扱いは特例期間で整理しています。

いつ申請するか──2027年3月までと4月以降

項目2027年3月31日までの申請2027年4月1日以降の申請
ガイドライン改定前の版が基本。ただし改定後の「収入」と「公共の負担とならないこと」は、2026年4月1日以降の申請で、10月1日の改定日に申請中の案件にも適用するとされている改定後の版
日本人・永住者・特別永住者の配偶者婚姻3年以上+在留1年以上婚姻5年以上+在留3年以上
手数料2026年10月1日以降に受け付けた申請は、どちらも200,000円

2026年10月2日から2027年3月31日までに出す申請に、収入と公共の負担の基準がどう当てはめられるかは、ガイドラインの文面だけでは読み切れません。この時期に出す方も、改定後の収入の基準を前提に準備しておくのが安全です。

改定後は、世帯年収、年金の受給見込額、日本語能力(B1相当以上)、出国の期間なども考慮されます(永住の日本語B1と年金の見込額)。在留年数を満たしている方は、2027年3月31日までに出すか、準備を整えて4月以降に出すかを比べることになります。

よくある質問

無職でも申請できますか

入管庁の書類の案内では、申請人と配偶者の両方が無職の場合も、その旨を職業説明書に書いて出すよう求めています。ただ、審査では「独立の生計を営むに足りる資産又は技能」が見られ、収入や資産で生活の見通しを示せるかが分かれ目です。日本人・永住者・特別永住者の配偶者又は子はこの要件を求められませんが、改定後のガイドラインは、世帯が現に公共の負担となっている場合などは消極的に評価することがあるとしています。

自分で申請できますか

申請人本人が申請できます。申請書の書き方や必要書類は、入管庁の外国人在留総合インフォメーションセンター(0570-013904。IP電話・海外からは03-5796-7112)で尋ねられます。

不許可になったらどうなりますか

入管庁は、永住許可申請の不服申立方法を「なし」としています。在留期限が過ぎていなければ、今の在留資格と在留期限は申請前と変わらず、期限までに更新が必要なことも同じです。再申請の考え方は在留申請が不許可になったらをご覧ください。

まとめ

  • 永住許可申請は、住居地を管轄する地方出入国在留管理官署の窓口に出す。オンラインの対象手続には含まれていない
  • 手数料は許可のときに200,000円(2026年9月30日までに受け付けた申請は10,000円)
  • 標準処理期間は4か月〜6か月。2026年7月許可分の実際の日数は全国平均で310.2日
  • 審査中に在留期限が来るなら、満了日までに更新の申請が別に必要
  • 書類は今の在留資格で分かれる(配偶者・実子は申請1、定住者は申請2、就労ビザ・家族滞在は申請3、高度人材は申請4・5)
  • ガイドラインの改定は原則2027年4月1日以降の申請から。配偶者は婚姻5年+在留3年に

本記事は確認日時点で入管庁が公表している内容の整理です。永住許可は個々の事情を総合的に考慮して判断されます。申請の時期や、そろえる書類は、状況を伺ったうえでお答えします。

この記事の根拠

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今の在留資格と在留の経緯、税金・年金の納付の状況を伺い、申請の時期と、そろえる書類をご案内します。

初回のご相談で一緒に確かめること(永住)

  • これまでの在留の経緯(在留資格と期間)
  • 住民税・年金・健康保険の納付の記録
  • ご家族の状況

そのうえで、今申請できるか、改定後のガイドラインが適用される前(2027年3月まで)に出すべきかをお伝えします。

許可をお約束するものではありません。審査は入管庁(帰化は法務省)が行います。

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