在留資格「永住者」
日本人の配偶者から永住を申請する──婚姻3年・在留1年の目安と、直近3年分の税・2年分の年金
公開 2026.10.01 / 最終確認 2026.10.01
- 根拠
- 出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン」(令和8年2月24日改訂)/同「永住許可申請1」
- 在留年数
- 実体を伴った婚姻生活3年以上+引き続き1年以上の在留(実子等は1年)
- 不要な要件
- 素行・独立生計
- 確認日
- 2026年10月1日時点
日本人と結婚して「日本人の配偶者等」で暮らしている方は、永住許可の在留年数の要件が大きく短くなります。原則の「10年」ではなく、婚姻生活3年と在留1年が目安です。
この記事では、出入国在留管理庁の「永住許可に関するガイドライン」と、配偶者・実子向けの提出書類のページ「永住許可申請1」をもとに、要件と、そろえる書類を整理します。ほかのケースとの比較は永住の要件はケースで変わるで確認できます。
在留年数の目安は「婚姻3年+在留1年」
ガイドラインは、原則10年在留に関する特例として、日本人、永住者及び特別永住者の配偶者の場合、実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上本邦に在留していることを挙げています。その実子等の場合は、1年以上本邦に継続して在留していることです。
婚姻生活の3年と、日本での在留の1年は、別々に書かれています。見られるのは「実体を伴った」婚姻生活が続いていることです。婚姻の実態を説明する場面については配偶者ビザの質問書で整理しています。
求められない要件と、求められる要件
永住許可の法律上の要件は、素行が善良であること、独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること、永住が日本国の利益に合すると認められることの3つです。ガイドラインは、日本人、永住者又は特別永住者の配偶者又は子である場合には、素行と独立生計の2つに適合することを要しないとしています。
一方、国益に合するという要件のうち、次の点は配偶者の方にも求められます。
- 罰金刑や拘禁刑などを受けていないこと
- 納税、公的年金・公的医療保険の保険料の納付、入管法に定める届出などの公的義務を適正に履行していること。申請時点で納付済みでも、当初の納付期間内に納めていない場合は原則として消極的に評価されます
- 今の在留資格で最長の在留期間をもって在留していること(令和9年3月31日までは「3年」を最長として扱う)
- 公衆衛生上、有害となるおそれがないこと
提出書類(日本人の配偶者の場合)
入管庁の「永住許可申請1」のページに挙げられている書類です。日本で発行される証明書は、すべて発行日から3か月以内のものを出します。
| 書類 | ポイント |
|---|---|
| 永住許可申請書・写真 | 写真は縦4cm×横3cm |
| 身分関係の資料 | 配偶者の戸籍謄本(全部事項証明書)と、申請人の国籍国の機関が発行した婚姻証明書 |
| 住民票 | 申請人を含む世帯全員。マイナンバーは省略し、他の事項は省略しない |
| 職業を証明する資料 | 申請人又は申請人を扶養する方の在職証明書。自営業なら確定申告書控えの写しと営業許可書の写し。お二方とも無職の場合も、その旨の説明書を出す |
| 住民税の課税・納税証明書 | 直近3年分(実子は直近1年分)。1年間の総所得と納税状況が両方載っていれば、どちらか一方でよい |
| 住民税を期限内に納めた証明 | 直近3年間に給与天引きでない期間がある方は、その期間の通帳の写しや領収証書 |
| 国税の納税証明書(その3) | 源泉所得税、申告所得税、消費税、相続税、贈与税の5税目すべて |
| 所得を証明するもの | 預貯金通帳の写し等 |
| 年金・医療保険の納付状況 | 直近2年間(実子は直近1年分)。年金事務所の被保険者記録照会回答票、全期間のねんきん定期便(封書)、ねんきんネットの印刷画面など |
| 親族一覧表 | 「日本人の配偶者等」又は「永住者の配偶者等」の在留資格の方(実子等を除く) |
| 身元保証書 | 身元保証人には通常、配偶者になってもらう。身元保証人の運転免許証の写しなども添付 |
| 了解書 | 2021年10月1日から提出が必要 |
| 提示するもの | パスポート(又は在留資格証明書)、在留カード |
所得と納税の資料は、「申請人及び申請人を扶養する方」のものです。独立生計の要件は求められませんが、世帯としての所得と納税の状況は書類で確認されます。日本人の配偶者が家計を支えている場合は、配偶者の課税・納税証明書や在職証明書が中心になります。
年金の資料のうち、全期間のねんきん定期便は交付まで2か月程度かかるとされています。ハガキ形式のねんきん定期便は使えません。
チェックシートを一緒に出す
入管庁は、提出書類チェックシート(日本人の配偶者)と、永住許可申請セルフチェックシート(「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」用)を公開しています。セルフチェックシートは、1つでも「いいえ」に当たると不許可となる可能性が高くなるとされ、申請時には書類とあわせて提出するよう求められています。
手数料
永住許可の手数料は、2026年10月1日以降の申請は200,000円です(許可されるときに納付)。詳しくは在留手続の手数料の改定で整理しています。
帰化という選択肢もあります。日本人の配偶者は、国籍法第7条で帰化の住所条件と能力条件が緩和されます(簡易帰化)。帰化許可申請に手数料はかかりませんが、国籍が変わること、書類の量が多いことなど、永住とは性格が違います(帰化と永住の違い)。
まとめ
- 日本人等の配偶者は、実体を伴った婚姻生活3年以上+引き続き1年以上の在留が目安。実子等は1年
- 素行と独立生計の要件は求められない。ただし公的義務の期限内の履行、最長の在留期間などは必要
- 住民税は直近3年分、年金・医療保険は直近2年間。国税の納税証明書(その3)は5税目すべて
- 所得・納税の資料は申請人又は扶養する方のもの。夫婦とも無職でも説明書を出す
- 親族一覧表、身元保証書(通常は配偶者)、了解書、チェックシートも必要
本記事は確認日時点で入管庁が公表しているガイドラインと提出書類の整理です。審査の過程で、ページに記載のない資料を求められる場合があります。婚姻の経緯や家計の状況によって準備するものが変わるので、状況を伺ったうえでお答えします。
この記事の根拠
- 出入国在留管理庁「永住許可に関するガイドライン(令和8年2月24日改訂)」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyukan_nyukan50.html - 出入国在留管理庁「永住許可申請1」(日本人・永住者・特別永住者の配偶者又は実子)
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/zairyu_eijyu01.html