在留資格「日本人の配偶者等」
配偶者ビザの「質問書」とスナップ写真は何のためにあるのか──婚姻の実体をどう示すか
公開 2026.08.24 / 最終確認 2026.08.24
- 根拠
- 出入国在留管理庁「在留資格『日本人の配偶者等』(外国人(申請人)の方が日本人の配偶者(夫又は妻)である場合)」の公表内容
- 対象
- 日本人と結婚して在留資格を取得・変更・更新する方、その配偶者
- 確認日
- 2026年8月24日時点
日本人の配偶者等の申請では、戸籍謄本や結婚証明書のほかに、質問書とスナップ写真の提出が求められます。他の在留資格にはない書類なので、何のために出すのか分からないまま準備している方も多いと思います。
結論から書くと、この2つは婚姻が届出上のものだけでなく、実体を伴っているかを確認するための資料です。何を示そうとしている書類かが分かれば、何を用意すればよいかも見えてきます。
質問書は入管庁の指定様式
質問書は自由に作る文書ではなく、入管庁が様式を用意しています。同庁のウェブサイトからPDFをダウンロードできます。
知られていない点:質問書は日本語版のほかに、英語・中国語(簡体字/繁体字)・韓国語・ポルトガル語・スペイン語・タガログ語・ベトナム語・タイ語・インドネシア語の版が用意されています。外国人配偶者の方が内容を理解したうえで記入できるようになっています。
なお、様式は平成29年6月6日に改訂されており、入管庁は新様式による提出を求めています。古い様式が手元にある場合は使わないでください。
夫婦間の交流が確認できる資料
入管庁は「夫婦間の交流が確認できる資料」として、次のものを挙げています。
- スナップ写真(お二人で写っており、容姿がはっきりと確認できるもの)2〜3葉
- SNS記録
- 通話記録
写真について明記されている条件:入管庁は、スナップ写真について「アプリ加工したものは不可」と明示しています。美肌加工やスタンプが入ったものは避けてください。求められているのは、お二人が写っていて、容姿がはっきり確認できることです。枚数は2〜3葉とされており、大量に提出する必要はありません。
SNS記録や通話記録も挙げられていますが、これらは「以下で提出できるもの」という位置づけです。写真だけでは交流の経緯が伝わりにくい場合に、補うものと考えるとよいと思います。
更新申請では求められていない
ここが実務上、意外に知られていない点です。入管庁が公表している提出書類を申請の種類別に整理すると、次のようになります。
| 申請の種類 | 質問書 | スナップ写真等 |
|---|---|---|
| 在留資格認定証明書交付申請 | 必要 | 必要 |
| 在留資格変更許可申請 | 必要 | 必要 |
| 在留資格取得許可申請 | 必要 | 必要 |
| 在留期間更新許可申請 | 記載なし | 記載なし |
更新申請の提出書類には、質問書もスナップ写真も挙げられていません。すでに配偶者としての在留が認められている状態で、その身分関係に基づいて引き続き滞在する申請だからです。
ただし入管庁は、申請後の審査の過程で、公表されている資料以外のものを求める場合があるとしています。更新であれば絶対に不要、というわけではありません。
身元保証書は日本人配偶者が
身元保証書についても様式が用意されています。身元保証人には、日本に居住する配偶者(日本人)になっていただきますと明記されているので、他の方に頼むものではありません。
滞在費用の証明
滞在費用を証明する資料として、支弁する方の直近1年分の住民税の課税(または非課税)証明書および納税証明書が求められます。1年間の総所得と納税状況の両方が記載されていれば、いずれか一方でかまいません。1月1日現在お住まいの市区町村で発行されます。
入国後間もない場合や転居などでこの資料が用意できないときは、預貯金通帳の写し、雇用予定証明書または採用内定通知書などを提出することになります。通帳の写しについては、Web通帳の画面の写しでも差し支えないとされていますが、加工等できない状態で印刷されたものに限るとされています。表計算ソフトのファイルは認められません。
なお更新申請では、申請人が自ら滞在費用を支弁する場合、申請人自身の課税証明書・納税証明書を提出することになります。日本人配偶者の収入で見るとは限らない、という点は押さえておいてください。
【2026年6月14日から】写真が必要な年齢が変わりました
在留カードに使用する写真について、扱いが変わっています。
在留カードの交付の日において年齢が1歳に満たない方は、写真の提出は不要です。令和8年6月13日以前は写真の提出が不要なのは16歳未満の方でしたが、令和8年6月14日以降に交付される在留カードからは、1歳以上の方について写真の提出が必要となりました。
お子さんの在留資格の手続きをされる方は、この変更に注意してください。以前の情報を前提に準備すると、写真が足りません。
変更申請は「速やかに」
他の在留資格から配偶者ビザに変更する場合について、入管庁は次のように案内しています。
これまでの在留資格に該当する活動を行わなくなり、既に身分関係に変更が生じている場合は、速やかに申請してください。本来の在留資格に基づく活動を行っていない場合には、在留資格を取り消される場合があります。
結婚したあとも前の在留資格のままにしておく、という状態は想定されていません。就労資格で在留していて仕事も続けているのであれば急ぐ必要はありませんが、退職して配偶者として生活しているなら、変更の手続きは先延ばしにしないほうがよいということです。
離婚・死別したときは届出が必要
この在留資格で在留中の方には、いくつかの届出義務があります。住居地に関するものに加えて、配偶者と離婚または死別したときの「配偶者に関する届出」が定められています。
在留資格の根拠になっている身分関係が変わる出来事なので、届け出るべき事項として整理されています。技術・人文知識・国際業務など就労資格の届出義務については技人国の更新で足をすくわれる「届出」で整理していますが、配偶者ビザにも同じように届出の枠組みがあります。
準備を始める前に
入管庁は、提出書類について次の点を案内しています。手を動かす前に確認しておくと、やり直しを避けられます。
- 日本で発行される証明書は、すべて発行日から3か月以内のものを提出する
- 提出書類が外国語で作成されている場合は、訳文(日本語)を添付する
- 原則として提出された資料は返却されない。再入手が困難な原本の返却を希望する場合は、申請時に申し出る
- 審査の過程で、公表されている資料以外を求められる場合がある
- 提出書類が揃っていない申請は、大幅に審査が遅れる、または不利益処分となり得る
証明書の3か月という期限は、実務では意外に効きます。早く集めすぎると期限が切れ、遅すぎれば申請が間に合いません。本国から書類を取り寄せる必要がある場合は、その所要期間から逆算して段取りを組むことになります。
あわせて、更新・変更の手数料が2026年10月1日から段階制に変わります。手数料改定の金額表で、決定される在留期間ごとの額を確認できます。
まとめ
- 質問書とスナップ写真は、婚姻の実体を確認するための資料
- 質問書は入管庁の指定様式で、日本語のほか10言語の版がある。平成29年6月6日改訂の新様式を使う
- スナップ写真は2〜3葉。アプリ加工したものは不可。ほかにSNS記録・通話記録も挙げられている
- 更新申請の提出書類には、質問書もスナップ写真も挙げられていない
- 身元保証人は日本に居住する配偶者(日本人)
- 更新では、申請人が自ら費用を支弁する場合、申請人自身の課税・納税証明書を提出する
- 令和8年6月14日以降に交付される在留カードから、1歳以上の方は写真が必要
- 離婚・死別したときは配偶者に関する届出が必要
本記事は確認日時点の一般的な整理であり、個別の申請の結果を保証するものではありません。提出書類の詳細は申請時点の入管庁の公表内容をご確認ください。
この記事の根拠
- 出入国在留管理庁「在留資格『日本人の配偶者等』(外国人(申請人)の方が日本人の配偶者(夫又は妻)である場合)」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/spouseorchildofjapanese01.html - 出入国在留管理庁「質問書(PDF)」
https://www.moj.go.jp/isa/content/930003288.pdf - 出入国在留管理庁「身元保証書(PDF)」
https://www.moj.go.jp/isa/content/001373949.pdf - 出入国在留管理庁「配偶者に関する届出」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/nyuukokukanri10_00016.html