在留資格「特定技能」
特定技能の協議会加入は「受入れ後4か月以内」ではなくなりました──在留諸申請の前に入会証明書が必要
公開 2026.09.20 / 最終確認 2026.09.20
- 根拠
- 介護分野における特定技能協議会事務局「協議会手続きに関するQ&A」(2024年9月30日)
- 変更の時期
- 令和6年6月15日以降の地方出入国在留管理局への在留諸申請から
- 加入の時期
- 在留諸申請を行う前
- 確認日
- 2026年9月20日時点
「協議会は受入れ後4か月以内に入ればよい」。この理解は、現在は正しくありません。
検索するとその記述が今も出てきますが、令和6年6月15日以降の在留諸申請から取扱いが変わっています。古い情報のまま準備を進めると、申請の段階で止まります。
何が変わったのか
| 加入の時期 | |
|---|---|
| 変更前 | 初めて受け入れる場合、受入れ後4か月以内に入会 |
| 変更後 | 初めて受け入れる場合であっても、受入れ前に入会。在留諸申請の際に入会証明書の提出を求められる |
協議会事務局は、協議会より発行された入会証明書がない場合、地方出入国在留管理局への在留諸申請を行っても許可されないこととなりますとしています。
入会審査が、受入要件の事前チェックとして機能するようになりました。変更後は、協議会入会時に事務局が受入れ予定の事業所が受入れ可能かどうかを確認し、確認が完了した事業所を入会証明書に記載する形になっています。要件を満たすことが確認できない事業所は、証明書に記載されません。
入会証明書が必要になる場面
提出を求められるのは、次のいずれの申請でもです。
- 新たに特定技能外国人を受け入れるための在留資格認定証明書交付申請
- 同じく在留資格変更許可申請
- すでに雇用している特定技能外国人の在留期間更新許可申請
更新のたびに必要という点が見落とされやすい部分です。入会して終わりではありません。
発行までの日数を織り込む
介護分野の協議会事務局は、入会申請後、事務局窓口での確認が完了し、厚生労働省における確認を経て2〜3週間程度で入会証明書を発行するとしています。
差戻しがあると、さらに時間がかかります。事務局は、登録内容によっては差戻しをする場合があり、その場合は差戻事項に対応するまで確認完了とならないとしています。また、祝祭日等を挟む週は通常より長くなる場合があるとも案内されています。
採用が決まってから動き始めると、入会証明書を待つ間に予定していた入社日を過ぎることになります。採用の見込みが立った段階で動くのが実務的です。
入会証明書の有効期間
| 初回発行時 | 発行日から1年間 |
|---|---|
| 更新後 | 4年間 |
| 更新手続きが可能になる時期 | 有効期限の4か月前から |
更新の際には、システム上の登録情報を最新のものに更新することが求められます。雇用条件書や支援計画書が更新されている場合、新しい書類に差し替えることになります。
有効期限を過ぎても即座に退会となるわけではないとされていますが、有効期限が切れていると入会証明書をダウンロードできません。在留諸申請の直前に気づくと、更新手続きの時間が必要になります。
入会は法人単位、就労できるのは証明書に載った事業所だけ
協議会への入会は事業所単位ではなく受入機関単位(法人単位)で行います。ただし、入会証明書の裏面には事務局で確認が完了した事業所の情報が記載され、そこに記載された事業所でのみ特定技能外国人の就労が可能とされています。
事業所を増やすとき、異動させるときに手続きが発生します。入会証明書に記載のない事業所で受け入れる場合(就労中の外国人の事業所異動を含む)は、事前にその事業所の情報を登録し、事業所名が記載された入会証明書の発行を受ける必要があります。
異動の場合の流れは、①異動前に事業所情報を登録・申請、②事務局の確認後に新しい入会証明書が発行される、③異動させる、④就労先変更に関する随時届出を14日以内に行う、⑤協議会へ情報変更、とされています。届出については特定技能の届出は誰が出すのかで整理しています。
入会後にもすることがあります
入会証明書が出れば終わりではありません。介護分野の事務局は、次の手続きを挙げています。
- 特定技能外国人を受け入れたら、4か月以内に当該外国人の情報を協議会へ登録する(雇用条件書、支援計画書、在留カードの写しを提出)
- 受入機関情報・事業所情報・外国人情報に変更が生じたら、速やかに更新する
- 入会証明書の有効期限が近づいたら更新する
「4か月以内」という数字は、入会の期限ではなく、入会後の外国人情報の登録期限として残っています。古い情報と混同しやすい部分です。
費用と、登録支援機関の扱い(介護分野の場合)
介護分野の協議会事務局は、入会費、年会費などの費用はかかりませんとしています。また、登録支援機関は入会の対象としておらず、入会対象は受入機関のみです。
協議会への申請手続きを登録支援機関に委託することは可能ですが、必須ではありません。事務局は原則として受入機関の担当者が申請を行い、代理申請を委託したい場合にのみ登録支援機関が代理申請できる仕組みと説明しています。
ここから先は分野によって異なります。協議会は分野ごとに所管省庁が設置しており、費用・登録支援機関の扱い・提出書類・システムの操作方法は分野ごとに違います。この記事で挙げた金額・日数・書類は介護分野のものです。ご自身の分野の協議会の案内をご確認ください。
加入後に求められること
入会は書類を出して終わりではなく、構成員としての義務が伴います。介護分野では、厚生労働大臣が行う必要な調査、指導、情報の収集、意見の聴取その他業務に対して必要な協力を行うこととされており、具体例として受入施設に対する巡回訪問が挙げられています。
巡回訪問は、事前に電子メールで実施日時や実施方法を調整したうえで行われ、事前質問票の記入が求められるとされています。なお、運営委員会などの会議への出席は求められていません。
関係法令や関係規程等を遵守しない場合、入会規程に基づき事務局から退会措置が取られる場合があるとされています。退会すると、新たに受け入れる際には入会申請からやり直すことになります。
まとめ
- 令和6年6月15日以降の在留諸申請から、協議会には受入れの前に加入し、入会証明書を提出する必要がある
- 証明書がなければ在留諸申請は許可されない
- 必要になるのは認定証明書交付申請・変更許可申請・更新許可申請のいずれも
- 発行まで2〜3週間程度(介護分野)。差戻しがあればさらにかかる
- 有効期間は初回1年、更新後4年。更新は期限の4か月前から
- 入会は法人単位だが、証明書に記載された事業所でのみ就労可能
- 「受入れ後4か月以内」は、現在は外国人情報の登録期限として残っている
本記事は確認日時点で介護分野の特定技能協議会事務局が公表している内容の整理です。協議会は分野ごとに所管省庁が設置しており、手続きの詳細は分野によって異なります。ご自身の分野での進め方については、状況を伺ったうえでお答えします。
2026年に追加された物流倉庫分野では、協議会が設置調整中です(2026年9月時点)。特定技能「物流倉庫」分野で整理しています。
この記事の根拠
- 介護分野における特定技能協議会事務局「協議会手続きに関するQ&A」(2024年9月30日)
https://jicwels.or.jp/fcw/wp-content/uploads/2024/10/e427e5aaebd8bf63f9192b6a1dd1aa60.pdf - 厚生労働省「介護分野における特定技能協議会」
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_000117702.html - 出入国在留管理庁「在留資格『特定技能』」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/specifiedskilledworker.html