TNG横浜国際行政書士オフィス在留資格の実務メモ

在留期間更新許可申請(日本人の配偶者等)

配偶者ビザの更新──申請は在留期限の3か月前から

根拠
出入国在留管理庁「在留期間更新許可申請」ほか
申請できる時期
満了の3か月前から満了日まで
標準処理期間
2週間〜1か月
確認日
2026年10月10日時点

この記事の要点

  • 配偶者ビザの更新は、満了の3か月前から満了日までに申請(入管庁は45日前までを勧める)。満了日までに申請すれば特例期間がある
  • 申請先は住居地を管轄する入管。取次者が出す場合も本人は日本にいる必要がある。満了日当日はオンライン不可
  • 更新の書類に質問書・交流の資料・結婚証明書は入っていない

配偶者ビザ(在留資格「日本人の配偶者等」)で暮らしている方が、在留期限の後も日本にいるには、在留期間更新許可申請をします。この記事では、いつ・誰が・どこで申請するか、審査で見られること、期間と手数料、別居・離婚・長い出国などで気をつけることを、入管庁の案内で整理します。

配偶者ビザそのものの説明は配偶者ビザ(日本人の配偶者等)とは、認定・変更・更新の書類の違いは配偶者ビザの必要書類にまとめています。

いつ申請するか──満了の3か月前から満了日まで

項目内容
申請できる期間在留期間の満了する日以前。6か月以上の在留期間を持っている方は、満了する3か月前から
満了日までに申請した場合結果が満了日までに出なくても、処分の時か、満了日から2か月を経過する日の早い方まで、今の在留資格のまま在留できる(特例期間)
満了日を過ぎた場合申請できる期間を過ぎており、特例期間もない

配偶者ビザの在留期間は5年・3年・1年・6月のどれでも6か月以上なので、満了の3か月前から申請できます。入管庁は、海外赴任や出産、入院など、真にやむを得ない特別な事情が認められるときは3か月以上前から受け付けることもあるとし、その場合は事前に資料を添えて申請先に問い合わせるよう案内しています。また入管庁は、更新は満了の3か月前から45日前までの申請に努めるよう求めています。特例期間に入ると日常生活で制限が生じることがあり、在留期間内に許可されるのが望ましいという理由です。特例期間の確かめ方は在留期限が過ぎても審査中なら在留できる「特例期間」で整理しています。

誰が、どこで申請するか

  • 申請先:住居地を管轄する地方出入国在留管理官署。神奈川県にお住まいの方の窓口は横浜入管はどこに行けばいいかで整理しています
  • 出せる人:申請人本人、法定代理人、取次者(地方出入国在留管理局長に届け出た弁護士・行政書士で、申請人から依頼を受けた人など)
  • 親族・同居者が出せる場合:本人が16歳未満のときや、病気などで自分で出頭できないときに限られます。入管庁は、仕事の多忙や通勤・通学は「その他の事由により自ら出頭することができない場合」に当たらないとしています
  • 本人は日本にいること:取次者が出すときは本人の出頭は要しませんが、日本に滞在していることが必要です(直接尋ねたい点があれば出頭を求められることもあります)
  • オンライン:マイナンバーカードを持つ本人などは、在留申請オンラインシステムで申請できます。ただし満了日の当日はオンラインでは申請できず、窓口で申請します

そろえる書類──質問書とスナップ写真は更新の一覧にない

入管庁が更新の書類として挙げているのは、次のとおりです。

  • 在留期間更新許可申請書、写真
  • 日本人配偶者の戸籍謄本(婚姻の事実が載ったもの)
  • 日本での滞在費用を証明する資料:滞在費用を支弁する方の直近1年分の住民税の課税(又は非課税)証明書と納税証明書。申請人自身が支弁する場合は申請人のもの。転居したばかりなどで証明できないときは、預貯金通帳の写しや雇用予定証明書・採用内定通知書など
  • 日本人配偶者の身元保証書
  • 日本人配偶者の世帯全員の記載のある住民票(マイナンバーは省略)
  • パスポートと在留カード(提示)

海外から呼ぶとき(認定)や、ほかの在留資格から変えるとき(変更)に出した質問書・夫婦の交流の資料・結婚証明書は、更新の一覧には入っていません。書類ごとの注意は配偶者ビザの必要書類で整理しています。

入管庁は、審査の過程で記載のない資料の提出を求める場合があるとしています。別居している、仕事をやめた、長く日本を離れていたなど、前回の申請から事情が変わった場合は、書類だけでなく事情の説明を考えておく必要があります。

ご自身の場合の進め方は、状況を伺ったうえでご案内します。まずは初回無料のご相談で、今の状況をお聞かせください。

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審査で見られること

更新は、法務大臣が更新を適当と認めるに足りる相当の理由があるときに限り許可されます。入管庁の「在留資格の変更、在留期間の更新許可のガイドライン」(最終改正 令和8年6月)は、判断で考慮する事項として8つを挙げています。配偶者ビザで特に関わるのは次の点です。

ガイドラインの考慮事項入管庁の説明(要旨)配偶者ビザでの見え方
在留資格に該当すること行おうとする活動が、申請する在留資格に当たること最高裁は、婚姻関係が社会生活上の実質的基礎を失っている場合は、日本人の配偶者としての活動に当たるとはいえないと判断しています(平成14年10月17日判決)。法律上の婚姻だけでなく、夫婦としての実体が見られます
現に有する在留資格に応じた活動を行っていたこと今の在留資格に応じた活動をしていたこと。長期間にわたる再入国許可(みなし再入国許可を含む)による出国も、正当な理由があるときを除き消極的な要素になる夫婦として暮らしていたか、長く日本を離れていなかったかが見られます
素行が不良でないこと素行が善良であることが前提で、良好でない場合は消極的な要素になる刑事処分などがあると不利な事情として見られます
独立の生計を営むに足りる資産又は技能日常生活で公共の負担になっておらず、将来も安定した生活が見込まれること。世帯単位で認められれば足りる。公共の負担になっていても、人道上の理由があれば十分考慮する申請人本人に収入がなくても、日本人配偶者を含む世帯で生活が成り立つかが見られます
納税義務等を履行していること納税義務を履行していることが求められ、履行していない場合は消極的な要素になる。刑を受けた場合や、悪質な高額・長期の未納は履行していないと判断される。国民健康保険料なども同じ滞在費用の資料として住民税の課税・納税証明書を出します
入管法に定める届出等の義務在留カードの記載事項の届出などの義務を果たしていること住居地の届出や、離婚・死別の届出(下の章)が当たります

ガイドラインは、これらにすべて当たる場合でも、すべての事情を総合的に考えた結果、更新を許可しないこともあるとしています。入管庁が公表している不許可の事例は在留資格が不許可になったらで整理しています。

かかる期間と手数料

標準処理期間は2週間〜1か月です。入管庁が公表している2026年7月許可分の全国平均では、日本人の配偶者等の更新は45.2日でした。この日数は許可の告知の日までを数えたもので、審査そのものはこれより短い場合があるとされています。

許可される在留期間窓口オンライン
6月18,000円15,000円
1年33,000円27,000円
3年64,000円56,000円
5年75,000円65,000円

2026年10月1日以降の申請から、手数料は許可のときに決まる在留期間に応じた額になりました。申請書に書いた希望の期間ではなく、実際に決まった期間で額が決まります。窓口は収入印紙で納め、オンラインはコンビニ決済か銀行決済で、別に決済手数料がかかります(在留手続の手数料の改定)。

別居・離婚・長い出国──事情が変わったとき

離婚・死別した

日本人の配偶者として在留している方は、配偶者と離婚又は死別したときは、その日から14日以内に入管庁へ届け出ます(入管法第19条の16第3号)。日本人の配偶者でなくなれば、配偶者ビザの更新の前提がなくなるので、ほかの在留資格に当たるかを考えることになります。

入管庁のサイトには、日本人の配偶者等から「定住者」への変更が認められた事例と認められなかった事例が公表されています(法務省入国管理局、平成24年7月作成・平成29年3月改訂)。認められた事例には、日本人の実子を監護・養育している、配偶者からの暴力で別居に至ったといった事情が多く見られます。一方、婚姻期間が3年以上あっても認められなかった事例もあり、事例に似ている場合でも結論が異なることがあるとされています。

別居している・離婚調停中

日本人の配偶者の身分を有する者としての活動を継続して6か月以上行わないで在留していると、正当な理由がある場合を除き、在留資格の取消しの対象になります(入管法第22条の4第1項第7号)。法務省入国管理局(当時)は平成24年7月、正当な理由がある例として次を公表しています(これに限られないとされています)。

  • 配偶者からの暴力(DV)を理由に、一時的に避難又は保護を必要としている場合
  • 子どもの養育などやむを得ない事情で配偶者と別居しているが、生計を一にしている場合
  • 本国の親族の傷病などの理由で、再入国許可(みなし再入国許可を含む)による長期間の出国をしている場合
  • 離婚調停又は離婚訴訟中の場合

また入管法は、この理由で取消しをしようとする場合は、在留資格の変更や永住許可の申請の機会を与えるよう配慮しなければならないとしています(第22条の5)。

ただし、これらは在留資格の取消しをしない例です。更新が許可されるかは、上の章の婚姻の実体などから別に判断されます。別居や調停中に更新の時期が来たときは、事情を書類でどう説明するかを早めに考えます。

長く日本を離れている

ガイドラインは、長期間にわたる再入国許可による出国を、正当な理由があるときを除き消極的な要素としています。また入管庁は、取次者が更新の申請を出す場合でも、本人が日本に滞在していることが必要としています。申請できるのは満了日までなので、在留期限を過ぎてから日本に戻って更新することはできません。長く日本を離れる予定があるときは、在留期限と、満了3か月前からの申請期間に合わせて帰国の時期を考えます。

仕事をやめた・収入が減った

生計は世帯単位で見られるので、本人の収入が減っても、日本人配偶者の収入などで生活が成り立つことを示します。滞在費用を支弁する方の課税・納税証明書が基本です。入国後間もない、転居したなどで証明できないときは、預貯金通帳の写しや採用内定通知書などを出します。

その先──永住

日本人の配偶者は、2027年3月31日までの申請なら、実体を伴った婚姻生活が3年以上続き、引き続き1年以上日本に在留していることが永住の目安です。2027年4月1日以降の申請は、婚姻生活5年以上・在留3年以上に変わります(日本人の配偶者の永住権)。

よくある質問

3年や5年の在留期間をもらうには

在留期間は5年・3年・1年・6月のどれかで、許可のときに決まります。申請書には「希望する在留期間」の欄がありますが、入管庁の記載例は、審査の結果によって希望の期間とならない場合があるとしています。手数料も、決まった期間で変わります。

審査中に在留期限が過ぎてしまいます

満了日までに申請していれば、処分の時か満了日から2か月を経過する日の早い方まで、今の在留資格で在留できます。窓口で申請した場合は、在留カードの裏面の申請中の記載で確かめられます。オンラインで申請した場合は裏面に記載されません(特例期間)。

審査中に一時帰国してもいいですか

入管庁は、更新の申請中でも、再入国許可(みなし再入国許可を含む)で出入国できるとしています。ただし、申請後に出国した場合は、在留期限から2か月を経過する日までに再入国して、更新の申請の処分を受ける必要があります。2か月を過ぎると、申請をしていても不法残留になるとされています。出国中も申請先から連絡が来ることがあるので、連絡が取れるようにしておきます(特例期間中に出国するときの注意)。

まとめ

  • 配偶者ビザの更新は、満了の3か月前から満了日までに申請(入管庁は45日前までを勧める)。満了日までに申請すれば特例期間がある
  • 申請先は住居地を管轄する入管。取次者が出す場合も本人は日本にいる必要がある。満了日当日はオンライン不可
  • 更新の書類に質問書・交流の資料・結婚証明書は入っていない
  • 審査では婚姻の実体、素行、世帯単位の生計、納税、届出の義務が見られる
  • 標準処理期間は2週間〜1か月、2026年7月許可分の全国平均は45.2日。手数料は決まった在留期間で18,000円〜75,000円(窓口)
  • 離婚・死別は14日以内に届出。別居6か月以上は取消しの対象になりうるが、DVからの避難や離婚調停中などは取消しをしない例とされている。更新の許可は婚姻の実体などから別に判断される

本記事は確認日時点で入管庁などが公表している内容の整理です。許可されるか、どの在留期間になるかは、個々の事情を見て判断されます。

この記事の根拠

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