TNG横浜国際行政書士オフィス在留資格の実務メモ

在留資格「特定技能」

特定技能外国人が退職したときの届出──自己都合なら雇用契約の終了の届出だけ、会社都合は受入れ困難の届出も(14日以内)

根拠
出入国在留管理庁「特定技能所属機関からの随時届出に関連してお問い合わせの多い事項について(Q&A)」(令和7年6月)
期限
事由が生じた日から14日以内(入管に到達)
自己都合退職
受入れ困難の届出は不要。特定技能雇用契約の終了の届出のみ(Q5-1)
確認日
2026年10月7日時点

この記事の要点

  • 自己都合の退職なら、雇用契約の終了の届出(第3-1-2号)だけ。受入れ困難の届出は不要
  • 会社都合なら、解雇の予告などの時点で受入れ困難の届出、終了後14日以内に終了の届出
  • 委託契約も終わるなら、終了の届出の②Ac欄に書けば第3-3-2号は不要

特定技能外国人が退職したとき、受入れ企業は入管へ届出をします。どの届出が必要かは、退職の理由で変わります。特に、本人の自己都合による退職なら、受入れ困難の届出は不要です。入管庁の随時届出のQ&A(令和7年6月)から整理します。届出全体の一覧は特定技能の随時届出と定期届出で整理しています。

退職の理由別の届出

退職の理由受入れ困難に係る届出(第3-4号)特定技能雇用契約の終了に係る届出(第3-1-2号)
本人の自己都合による退職不要必要(契約の終了日から14日以内)
会社の都合(解雇の予告、経営上の都合など)必要(終了が見込まれる事由が起きた時点で)必要(契約の終了日から14日以内)
行方不明必要(行方不明が判明した際の状況説明書を添付)契約を終了したら必要
本人の都合で急に帰国することになった不要必要
本人の都合でほかの在留資格に変わり、同じ会社で働き続ける不要必要

入管庁のQ&Aは、特定技能外国人が自己都合により退職する場合は、受入れ困難に係る届出の提出は必要なく、特定技能雇用契約の終了に係る届出のみでよいとしています(Q5-1)。急な帰国による退職が自己都合によるものである場合も、受入れ困難の届出は不要とされています(Q5-4)。

ほかの在留資格に変わって同じ会社で働き続ける場合も、雇用契約の終了の届出は必要です。Q&Aは、雇用契約を終了させず引き続き雇用する場合であっても、在留資格「特定技能」から他の在留資格に変更した場合は、特定技能雇用契約の終了に係る届出が必要としています(Q2-39)。変更が自己都合によるものなら、受入れ困難の届出は不要です(Q5-7)。

会社都合の場合は、出す順番に注意

自己都合でない場合、Q&Aは次の順番を示しています(Q2-37)。

  1. 特定技能雇用契約の終了が見込まれる事由(解雇の予告等)が発生した時点で、受入れ困難に係る届出を出す
  2. その後、実際に契約が終了したら、終了日から14日以内に特定技能雇用契約の終了に係る届出を出す

受入れ困難の届出には、事由に応じた説明書を必ず添付します。自己都合でも行方不明でもない事由なら「受入れ困難となるに至った経緯に係る説明書」(参考様式第5-11号)です(Q5-2)。詳しくは受入れ困難に係る届出、行方不明の場合は特定技能外国人が失踪したらで整理しています。

登録支援機関との委託契約も終わるとき

  • 退職にあわせて登録支援機関との支援委託契約も終わる場合、雇用契約の終了の届出(第3-1-2号)の②Ac欄に委託契約が終了した事実を書けば、支援委託契約の終了の届出(第3-3-2号)は出さなくてよいとされています(Q4-7)
  • ほかの特定技能外国人の支援で、同じ登録支援機関との委託契約が続く場合は、委託契約の届出は不要です(Q4-6)

支援委託契約の届出については支援委託契約の終了又は締結に係る届出書で整理しています。

どの場合にも共通の注意

  • 14日以内に入管に「到達」している必要があります。郵送は消印ではありません(Q1-3)
  • 14日を過ぎてしまっても提出はできます。遅れた理由を説明する文書を必ず添付します(Q1-4)
  • 本人がすでに出国していたり、ほかの在留資格に変わっていたりしても、特定技能で在留していた間に起きた事由なら届出が必要です(Q1-5)
  • 届出をしなかった場合や虚偽の届出をした場合、一定期間、特定技能雇用契約を結べなくなることがあるほか、罰金刑や過料に問われる可能性があります(Q1-6)
  • 届出書の作成を外部に任せられるのは、行政書士又は弁護士です。それ以外の者への委任は行政書士法等に抵触するおそれがあるとされています(Q1-7)
  • 提出先は、受入れ企業の住所(法人は登記上の本店所在地)を管轄する地方出入国在留管理局又は支局です。神奈川県なら東京出入国在留管理局横浜支局です(Q1-9)。電子届出も使えます(Q1-12)

本人にも届出があります。受入れ企業の届出とは別に、外国人本人も、勤務先との契約が終わったときに入管へ所属機関に関する届出を14日以内に出します。本人の届出の考え方は契約機関に関する届出で整理しています。

雇用契約を続けたまま内容を変えたときの届出は特定技能の雇用契約を変えたときの届出で整理しています。

一時帰国でいったん契約を終了し、再入国後に結び直す場合は特定技能外国人の一時帰国で整理しています。

まとめ

  • 自己都合の退職なら、雇用契約の終了の届出(第3-1-2号)だけ。受入れ困難の届出は不要
  • 会社都合なら、解雇の予告などの時点で受入れ困難の届出、終了後14日以内に終了の届出
  • 委託契約も終わるなら、終了の届出の②Ac欄に書けば第3-3-2号は不要
  • 期限は14日以内に到達。遅れたら理由書を添えて速やかに
  • 届出書の作成を任せられるのは行政書士又は弁護士

本記事は確認日時点で入管庁が公表しているQ&Aの整理です。退職の経緯によって、必要な届出や添付書類が変わります。届出の作成や、退職後の手続きの段取りについては、状況を伺ったうえでお答えします。

この記事の根拠

料金について

手続きごとの報酬額の目安は、料金一覧でご案内しています。初回のご相談は無料です。

← 記事一覧へ戻る

特定技能外国人の退職に対応している企業の方へ

退職の理由に合った届出、出す順番、登録支援機関との委託契約の扱い。届出書の作成は行政書士がお受けできます。状況を伺ったうえで、期限に間に合う段取りをお伝えします。

退職の届出について相談する

メールで相談する(一言だけでも構いません)

電話 メール 申込フォーム