TNG横浜国際行政書士オフィス在留資格の実務メモ

在留資格「定住者」

定住者ビザとは──日系3世や連れ子など、対象になる人を入管庁の資料で整理

根拠
入管法別表第二(定住者)/定住者告示(平成2年法務省告示第132号)
在留期間
5年、3年、1年又は6月(告示外は5年以内で指定)
在留している人
226,438人(令和7年末)
確認日
2026年10月11日時点

この記事の要点

  • 定住者は、法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める在留資格。該当例は第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人等
  • 海外から来るときの対象は定住者告示で決まっている(日系3世、定住者などの配偶者、未成年で未婚の実子(連れ子を含む)、6歳未満の養子など)。「未成年」は18歳未満
  • 日本人の子として生まれた人は「日本人の配偶者等」。日系4世(18歳以上35歳以下)は「特定活動」の制度

「定住者ビザ」は、在留資格「定住者」のことです。日系3世の方、日本人や永住者の配偶者の連れ子、第三国定住難民などが対象で、仕事の内容に制限がありません。入管庁の統計では、令和7年末に226,438人が定住者として在留しています(在留外国人の総数は412万5,395人)。

この記事では、入管法と定住者告示、出入国在留管理庁(入管庁)の案内をもとに、定住者の対象になる人、告示にない事情で認められる場合、在留期間、仕事、更新の手続き、家族の在留資格、永住への道を整理します。

定住者とは

入管法は、定住者を「法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める者」と定めています(別表第二)。日本人の配偶者等・永住者・永住者の配偶者等と同じく、身分や地位に基づく在留資格です。入管庁は、該当例として「第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人等」を挙げています。

永住者との大きな違いは、在留期間に期限があり、期限ごとに更新が必要なことです。違いは定住者と永住者の違いで整理しています。

対象になる人は告示で決まっています

海外から定住者として日本に来る(上陸する)ときは、法務大臣があらかじめ告示で定める地位に当たる必要があります(入管法第7条第1項第2号)。この告示を定住者告示といいます(平成2年法務省告示第132号。最近改正は令和3年10月28日法務省告示第220号)。主な号は次のとおりです(第2号は削除されています)。

号対象になる人(要点)
第1号アジアの国(告示に列挙された国)に一時滞在していて、国連難民高等弁務官事務所が国際的な保護が必要と認め日本に保護を推薦した人のうち、日本社会への適応能力があり生活を営むに足りる職に就くことが見込まれる人と、その配偶者・子・父母・未婚の兄弟姉妹など(いわゆる第三国定住難民)
第3号「日本人の子として出生した者の実子」(いわゆる日系3世)で、素行が善良であるもの
第4号「日本人の子として出生した者でかつて日本国民として本邦に本籍を有したことがあるものの実子の実子」で、素行が善良であるもの
第5号配偶者:日本人の配偶者等で在留する「日本人の子として出生した者」の配偶者、1年以上の在留期間を指定されている定住者の配偶者、第3号・第4号で許可され、1年以上の在留期間を指定されている定住者の配偶者(素行が善良であるもの)
第6号扶養を受けて生活する未成年で未婚の実子:日本人・永住者・特別永住者の子、1年以上の在留期間を指定されている定住者の子、日本人・永住者・特別永住者・1年以上の在留期間の定住者の配偶者で、日本人の配偶者等又は永住者の配偶者等の在留資格で在留している人の子(いわゆる連れ子)など
第7号日本人・永住者・1年以上の在留期間を指定されている定住者・特別永住者の扶養を受けて生活する6歳未満の養子
第8号中国残留邦人等とその親族

「素行が善良であるもの」という要件は、第3号・第4号と、第3号・第4号の定住者の配偶者(第5号ハ)、第3号・第4号・第5号ハの定住者の子(第6号ハ)に付いています。第6号の「未成年」は、令和4年4月1日から18歳未満になりました。

日本人の子として生まれた人(いわゆる日系2世)は、定住者ではなく「日本人の配偶者等」の在留資格に当たります(入管法別表第二の「日本人の子として出生した者」)。また、18歳以上35歳以下の日系4世の方は、「日系四世の更なる受入制度」(在留資格「特定活動」、通算して最長5年)の対象です。この制度で日本文化等を習得する活動を通算5年間適切に行い、日本語能力(日本語能力試験N2相当)、素行、独立の生計、公的義務の履行などの要件をすべて満たすと、「定住者」への変更が認められる道があります。

告示にない事情で認められる場合

告示の地位に限られるのは、上陸のときです。すでに日本に在留している人が在留資格を変更するときは、告示に当たらない事情でも定住者が認められることがあります。入管法施行規則も、定住者の在留期間を、告示で定める地位を認められる人と「一に掲げる地位以外の地位を認められる者」に分けて定めています(別表第二)。

入管庁は、「日本人の配偶者等」又は「永住者の配偶者等」から「定住者」への在留資格変更許可が認められた事例と認められなかった事例を公表しています。認められた事例には、日本人と離婚した後に日本人の子の親権者として監護・養育している事例や、配偶者と死別した事例、配偶者からの暴力で婚姻が破綻した事例などがあります。一方で入管庁は、事例に類似する場合であっても結論が異なることがあるとしています。婚姻期間が何年以上といった数字の基準は、示されていません。

家族滞在で在留していて、日本の高校を卒業して就職する子も、一定の要件を満たせば定住者への変更の対象になります(家族滞在とは)。

在留期間

定住者の在留期間は、入管法施行規則の別表第二で次のように決まっています。

  • 告示で定める地位を認められる人:5年、3年、1年又は6月
  • それ以外の地位を認められる人:5年を超えない範囲内で法務大臣が個々の外国人について指定する期間

どの長さになるかは、審査のうえで決まります。入管庁は、日系3世の方の更新の案内で、在留期間「5年」を希望する場合は、一定の日本語能力があることを証明する書類(「日本語教育の参照枠」におけるB1相当以上の証明、告示の日本語教育機関で6月以上学んだ証明、学校教育法第1条の学校で1年以上学んだ証明のいずれか)を出すよう案内しています(未成年の方を除く)。

仕事の制限はありません

入管法第19条の活動の制限は、別表第一の在留資格(技術・人文知識・国際業務や留学など)にかかるもので、別表第二の定住者にはかかりません。入管庁も、「在留資格が「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」、「定住者」又は「永住者」であれば、雇用することが可能です」としています。正社員・パート・派遣といった働き方も、在留資格による制限はありません。

仕事の制限はなくても、更新の審査では、入管庁のガイドラインが挙げる考慮事項(素行が不良でないこと、独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること、納税義務等を履行していることなど)が見られます(審査で見られること)。

更新の手続き

定住者は、在留期間が終わる前に在留期間の更新を申請します。6か月以上の在留期間なら、在留期限の3か月前から申請できます。申請先や申請できる人、オンライン申請など、手続きの全体はビザ更新(在留期間の更新)の手続きで整理しています。

更新の書類は、定住者になった経緯(日系3世、日系3世の配偶者、未成年で未婚の実子など)ごとに入管庁のページが分かれています。日系3世の方の2回目以降の更新で、日系3世の方又は配偶者が会社などに勤めている場合は、主に次のものを出します。

  • 在留期間更新許可申請書、写真
  • 申請人の住民票(世帯全員の記載のあるもの)
  • 申請人又は配偶者の方(収入の多い方)の直近1年分の住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書
  • 申請人又は配偶者の方(収入の多い方)の在職証明書
  • 身元保証書
  • パスポートと在留カード(提示)

住民票と住民税の課税(又は非課税)証明書・納税証明書は、発行日から3か月以内のものを出します。

本国の機関が発行した犯罪経歴証明書は、これまでに一度も入管に出したことがない方に求められています。

手数料と審査の日数

在留期間の更新の手数料は、2026年10月1日以降の申請から、許可される在留期間に応じた額になりました。定住者の在留期間に当たる区分は次のとおりです(個々に指定される期間の場合は、その長さの区分によります)。

許可される在留期間窓口電子申請
6月18,000円15,000円
1年33,000円27,000円
3年64,000円56,000円
5年75,000円65,000円

電子申請は、このほかに決済手数料(330円又は550円)がかかります。

入管庁が公表している令和8年7月許可分の処理日数は、定住者で、在留資格認定証明書の交付が86.5日、在留期間の更新が38.5日、在留資格の変更が59.2日でした(在留手続の手数料の改定)。

定住者の更新や変更の書類は、定住者になった経緯や家族の状況によって変わります。離婚や死別、子の成長など、前回の申請から事情が変わった方は、早めに確かめておくと安心です。

ご自身の場合の進め方は、状況を伺ったうえでご案内します。まずは初回無料のご相談で、今の状況をお聞かせください。

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定住者の家族の在留資格

  • 配偶者:1年以上の在留期間を指定されている定住者の配偶者は、定住者告示第5号で定住者の対象です。第3号・第4号で許可された定住者(日系3世など)の配偶者は、素行が善良であることも求められます
  • 子:1年以上の在留期間を指定されている定住者の扶養を受けて生活する、未成年で未婚の実子は、第6号で定住者の対象です(第3号・第4号などの定住者の子は、素行が善良であることも求められます)。18歳以上の子は、この号で新たに定住者として入国することはできません
  • 養子:1年以上の在留期間を指定されている定住者の扶養を受けて生活する6歳未満の養子は、第7号の対象です

入管庁のガイドラインは、告示に当たるとして入国した人が、年齢を重ねたり扶養を受ける状況がなくなったりして要件に合わなくなっても、そのことだけで直ちに在留期間の更新が不許可になるものではないとしています。

定住者から永住へ

永住許可に関するガイドラインは、原則10年在留に関する特例として、「「定住者」の在留資格で5年以上継続して本邦に在留していること」を挙げています。2026年10月1日に改定されたガイドライン(2027年4月1日以降の申請に適用)でも、この5年は変わっていません。書類と注意点は定住者から永住を申請するで整理しています。日本国籍を取る帰化は法務局の手続きで、条件は帰化の条件で整理しています。

よくある質問

定住者は正社員になれますか

なれます。入管庁は、在留資格が定住者であれば雇用することが可能としています。働き方や仕事の内容に、在留資格による制限はありません。

定住者の在留期間は何年ですか

告示で定める地位の人は5年、3年、1年又は6月です。それ以外の人は、5年を超えない範囲で個々に指定されます。

更新をしないまま在留期限が来るとどうなりますか

在留期限までに更新や変更の申請をしないまま期限を過ぎると、不法残留として退去強制の対象になります(入管法第24条第4号ロ)。在留期限の3か月前になったら、更新の準備を始めます。期限を過ぎてしまった場合の手続きは在留特別許可とはで整理しています。

日本人の配偶者等から定住者に変われますか

離婚・死別などで日本人や永住者等の配偶者でなくなった後も、日本での生活の実態や子の監護・養育などの事情によって、定住者への変更が認められた事例があります。ただし、入管庁が示しているのは事例で、決まった基準ではありません。日本人の配偶者として在留している方が離婚・死別したときは、14日以内に配偶者に関する届出をします(配偶者ビザの更新)。

配偶者ビザで離婚・死別したときの届出と、取消しの「6か月」の意味は配偶者ビザで離婚・死別したときで整理しています。

まとめ

  • 定住者は、法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める在留資格。該当例は第三国定住難民、日系3世、中国残留邦人等
  • 海外から来るときの対象は定住者告示で決まっている(日系3世、定住者などの配偶者、未成年で未婚の実子(連れ子を含む)、6歳未満の養子など)。「未成年」は18歳未満
  • 日本人の子として生まれた人は「日本人の配偶者等」。日系4世(18歳以上35歳以下)は「特定活動」の制度
  • 日本にいる人の変更では、告示にない事情(離婚・死別後など)で認められた事例もあるが、数字の基準はない
  • 在留期間は5年、3年、1年又は6月(告示外は5年以内で指定)。期限ごとに更新が必要
  • 仕事の内容に制限はない。永住は「定住者で5年以上」が特例の目安

本記事は確認日時点で入管法・定住者告示と入管庁が公表している内容の整理です。定住者に当たるか、どの書類を出すかは、在留の経緯や家族の状況によって変わります。状況を伺ったうえでお答えします。

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許可をお約束するものではありません。審査は入管庁(帰化は法務省)が行います。

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