育成就労制度
技能実習生は2027年4月以降どうなるか──計画どおり続けられる人と、その条件
公開 2026.10.13 / 最終確認 2026.10.12
- 根拠
- 改正法(令和6年法律第60号)附則第8条〜第11条、入管庁「育成就労制度Q&A」Q31・Q47・Q77〜Q80
- 育成就労の運用開始
- 2027年4月1日
- 新しく始める技能実習
- 2027年3月31日までに計画の認定を申請し、6月30日までに開始
- 3号に進む条件
- 2027年4月1日の時点で2号の活動1年以上
- 確認日
- 2026年10月12日時点
この記事の要点
- 2027年4月1日の時点で既に来日している技能実習生は、認定計画に基づいて実習を続けられる(在留期間の更新、1号から2号への変更もできる)
- 新しく始める技能実習は、2027年3月31日までに計画の認定を申請し、6月30日までに始めるものに限られる(機構は2月までの申請を依頼)
- 施行日以降に3号に進めるのは、2027年4月1日の時点で2号の活動を1年以上行っている人(在留資格変更許可日から数える)
今いる技能実習生は、2027年4月1日に育成就労制度が始まった後も、認定を受けた技能実習計画に基づいて実習を続けられます(出入国在留管理庁(入管庁)「育成就労制度Q&A」Q78)。2027年3月31日までに技能実習計画の認定を申請し、6月30日までに実習を始める人も、原則として同じように続けられます(Q31・Q47)。
技能実習制度は、2027年4月1日に育成就労制度へ切り替わります。「技能実習制度の廃止」と言われるのはこのことで、入管庁は、技能実習制度を「発展的に解消」して育成就労制度を創設したとしています(Q2・Q3)。ただし、改正法(令和6年法律第60号)の附則に経過措置があり、施行日の後も、条件に当たる人の技能実習は続きます。この記事では、今いる技能実習生と、これから技能実習で受け入れる人の行く先に絞って、続けられる条件、3号に進む条件、特定技能1号への移行、会社がいつまでに何をするかを、入管庁のQ&A、経過措置の説明資料、外国人技能実習機構(機構)の案内、改正法の附則で整理します。育成就労の制度全体は育成就労とは、2つの制度の違いは育成就労と技能実習の違いで整理しています。
2027年4月1日以降も技能実習ができる人
機構のリーフレットは、2027年4月1日以降も、次に当たる人は、新しく技能実習を行うか、次の段階に移って技能実習を行うことができるとしています。当たらない人は技能実習を行うことができず、機構は育成就労制度の利用を検討するよう案内しています。
| 区分 | 2027年4月1日以降も技能実習ができる人(機構のリーフレット) |
|---|---|
| 1号 | 2027年3月31日までに認定申請をした技能実習計画に基づき、2027年6月30日までに技能実習を始められる人 |
| 2号 | 2027年6月30日までに1号の技能実習を始めている人 |
| 3号 | 2027年4月1日の時点で、2号の技能実習を1年以上行っている人 |
根拠は改正法の附則第9条です。施行日前に認定を受けた計画に基づき、施行の際に現に行っている技能実習は「なお従前の例による」とされ(第1項)、施行日前にされた計画の認定の申請で、実習の期間の始期が施行日から起算して3か月を経過する日までのものも同じ扱いです(第2項)。これらの技能実習を修了した人に次の段階の技能実習を行わせるための計画の認定も、同じく今の例によります(第3項)。2号から3号に進める人は、主務省令で「改正法の施行の際現に」2号の技能実習を「一年以上行っている者」と定められています(法務省・厚生労働省関係省令の整備及び経過措置に関する省令 第4条)。
今いる技能実習生は計画どおり続けられる
入管庁は、2027年4月1日に既に来日している技能実習生は、引き続き認定計画に基づいて技能実習を続けることができるとしています(Q78)。続けられる範囲は、入管庁・厚生労働省の経過措置の説明資料で次のように示されています。
- 在留期間の更新:施行日の時点で「技能実習」の在留資格で在留している人と、施行日以降に「技能実習」の在留資格で入国する人は、施行日以降も「技能実習」の在留期間の更新を受けられます。施行日前に申請した更新も、施行日後に対象になります。
- 次の段階への変更:同じ人は、施行日以降も1号から2号へ、2号から3号への在留資格の変更を受けられます。1号の人は、技能実習計画の認定を受けたうえで2号に移れます(Q78)。3号に進む条件は次の節のとおりです。
- 計画の変更:施行日以降に技能実習計画の変更が必要になったときは、変更の認定を受けて、変更後の計画で実習を続けられます(附則第9条第4項)。
経過措置で続く技能実習の監理事業は、施行の際に監理団体である団体が行うものについて「なお従前の例による」とされています。監理許可の有効期間と更新も、今の例によります(附則第10条)。在留資格と在留期間についても、施行の際に「技能実習」で在留している人は今の例によります(附則第8条第1項)。
続けられないのはどんな場合か
- 施行日以降に新しく計画を申請する場合:経過措置の説明資料は「施行日以降に技能実習計画の認定申請は行えません」としています。新しく受け入れるなら、育成就労計画の認定を受けて育成就労で受け入れることになります。すでに実習中の人が2号・3号に進むための計画は、附則第9条第3項により今の例で認定を受けられます。
- 入国の期限に間に合わない場合:施行日より前に計画の認定と在留資格認定証明書の交付を受けた人は、2027年6月30日までに入国する必要があります。施行日前に申請した在留資格認定証明書が施行日後に交付されたときは、交付日から3か月以内の入国が必要です(同資料)。機構は、「技能実習1号イ」「技能実習1号ロ」で上陸が許可されるのは原則として2027年6月30日までとし、3月以降に計画の認定を申請すると、この日までに上陸許可を受けられない可能性があるとしています。
- 施行日の時点で計画を中断している場合:施行日の時点で既に来日している人などに当たらなければ、技能実習生として再び入国することはできません。入管庁は、技能実習の内容によっては、育成就労計画の認定を受ければ育成就労外国人として入国できる可能性はあるとしています(Q31)。
- ほかの在留資格に変えた場合:施行日以降に「技能実習」以外の在留資格に変更した人は、「技能実習」への在留資格の変更の対象になりません。実習を中断している間に「技能実習」以外の在留資格に変更した場合も、「技能実習」に戻ることはできません(経過措置の説明資料)。
新しく1号で受け入れる計画の時期の目安と、育成就労の施行日前申請の受付は育成就労とはで整理しています。
3号に進む条件
施行日以降に3号に進むには、施行日の時点で2号で在留している人のうち、2027年4月1日の時点で2号の活動を1年以上行っていることが必要です(Q79)。この条件は、施行日以降に3号に進む場合のものです(経過措置の説明資料)。
機構は、2号の活動を1年以上行っているかは、在留資格変更許可日から1年以上技能実習を行っているかで判断されると案内しています。そのため、3号に進むには、遅くとも2026年4月1日には2号の活動を始めている必要があるとしています。この日は確認日時点ですでに過ぎているので、今の2号の実習生が施行日以降に3号に進めるかどうかは、それぞれの2号への変更の許可日で確かめられます。
機構は、2025年4月2日以降に新しく技能実習生として入国した人は3号に移行できない可能性があるとし、その場合でも、条件を満たせば技能実習から特定技能1号に移行できると案内しています。なお、3号の技能実習は、優良な実習実施者であること(団体監理型では、加えて一般監理事業の許可を受けた優良な監理団体であること)が前提です(機構「技能実習計画の認定申請手続」)。
特定技能1号に移るとき(試験の免除の扱い)
入管庁は、育成就労制度の運用開始後であっても、当分の間は、技能実習2号を良好に修了しており、従事しようとする業務と技能実習2号の職種・作業に関連性が認められる場合、特定技能1号に移行することができるとしています(Q80)。
Q80は試験の免除には直接触れていませんが、この組み合わせは、今の特定技能制度で試験が免除される条件と同じです。「特定技能制度に関するQ&A」Q50は、技能実習2号を良好に修了し、業務と職種・作業に関連性が認められる場合は技能と日本語能力の証明が免除され、関連性が認められない場合は技能試験の合格が求められるが、日本語能力は良好に修了した事実などで証明されたものとして扱うとしています。同じQ50は、良好に修了しているとは、技能実習を計画に従って2年10か月以上修了していることをいうとしています(実技試験の合格か評価調書による証明は、この節の最後に挙げる記事で整理しています)。
ただし同じQ50は、技能実習法の施行より前の「技能実習」等を修了している場合には、2027年4月1日以降は、技能と日本語能力の試験等のいずれにも合格することが求められるとしています。
育成就労から特定技能1号に移る人には、この免除はありません。入管庁は、今の特定技能制度では技能実習2号の良好修了者について、特定技能1号への移行の際に技能と日本語能力の試験の合格を免除しているが、育成就労制度では、技能の試験(技能検定試験3級等か特定技能1号評価試験)と日本語の試験(日本語能力A2相当以上の試験(日本語能力試験N4等))の合格が特定技能1号への移行の要件になるとしています(Q75)。良好な修了の証明(評価調書など)と手続きの種類は技能実習から特定技能1号へ、受け入れた後の支援の体制が変わる点は特定技能の支援体制の改正で整理しています。
育成就労に切り替えられるか
切り替えられません。経過措置の説明資料は、技能実習生が「育成就労」に在留資格を変更することはできないとしています。
一度帰国した元技能実習生を育成就労で受け入れるときも、制限があります。入管庁は、過去に技能実習を行った期間は育成就労を行った期間とみなされ、2年以上の技能実習を行った外国人が再度来日して技能実習と異なる分野において育成就労制度で働くことは基本的にできないとしています(Q77)。このみなしは改正法の附則第11条に定められ、主務省令で定める一定の場合は例外とされています。
このため、今いる技能実習生の次の道は、主に、経過措置の中で次の段階の技能実習に進むか、2号を良好に修了して特定技能1号に移るかになります。
会社がいつまでに何をするか
| 時期 | 決まっていること | 会社がすること |
|---|---|---|
| 2026年4月1日(確認日時点で経過) | 3号に進むには、遅くともこの日までに2号の活動を始めている必要がある(機構) | 今の2号の実習生ごとに、2号への在留資格変更の許可日を確かめる |
| 2027年2月まで | 機構は、1号技能実習計画の認定申請をこの月までに行うよう依頼している | 新しく1号で受け入れるなら、この月までに計画の認定を申請する |
| 2027年3月31日 | 新しく始める技能実習の計画の認定を申請できる最後の日(実習を6月30日までに始めるものに限る) | 3月以降の申請は、6月30日までに上陸許可を受けられない可能性がある(機構) |
| 2027年4月1日 | 育成就労制度の運用開始。2号の活動が1年以上かはこの日の時点で判断する | この日以降は、新しく技能実習を始めるための計画の認定は申請できない |
| 2027年6月30日 | 新しく始める技能実習の開始の期限。技能実習1号での上陸の許可も原則としてこの日まで | 施行日の後に在留資格認定証明書が交付された人は、交付日から3か月以内に入国する |
| 2号の修了の前 | 特定技能1号への在留資格の変更は、2号の実習中から申請できる(特定技能制度に関するQ&A Q49) | 修了した後は、変更の許可を受けるまで働けないので、修了日から逆算して準備する |
次の人を育成就労で受け入れる予定があるなら、育成就労計画の認定の施行日前申請は2026年9月1日から受け付けられています(Q3)。取引のある監理団体が監理支援機関の許可を受けるかも、あわせて確かめておくことになります(育成就労とは)。
今いる技能実習生を3号に進めるか、特定技能1号に移すかは、一人ひとりの2号への変更の許可日、実習の修了日、実習の職種・作業と修了後に任せたい業務の関係によって変わります。
どの実習生を、いつ、どの申請に進めるかは、会社の状況を伺ったうえでご案内します。まずは初回無料のご相談で、受け入れている実習生の号と修了の予定をお聞かせください。
ご相談から依頼までの流れ(その場で契約をお願いすることはありません)
よくある質問
3号の実習生は、施行日の後も3号を最後まで続けられますか
続けられます。施行日前に認定を受けた計画に基づき、施行の際に現に行っている技能実習は今の例によります(附則第9条第1項)。入管庁も、2027年4月1日に既に来日している技能実習生は、引き続き認定計画に基づいて技能実習を続けられるとしています(Q78)。
施行日の時点で1号の実習生は、2号に進めますか
進めます。入管庁は、2027年4月1日の時点で技能実習を行っている1号の技能実習生は、施行後も2号に移行できるとしています(Q47)。2号に移るときは、技能実習計画の認定を受けることが前提です(Q78)。機構のリーフレットでも、2027年6月30日までに1号の技能実習を始めている人は、2号の技能実習ができるとされています。
3号に進めない2号の実習生は、修了した後どうなりますか
機構は、3号に移行できない場合でも、条件を満たせば技能実習から特定技能1号に移行できるとしています。2号を良好に修了し、従事しようとする業務と職種・作業に関連性が認められれば、当分の間は特定技能1号に移れます(Q80)。今の技能実習と特定技能の違いは技能実習と特定技能の違いで整理しています。
まとめ
- 2027年4月1日の時点で既に来日している技能実習生は、認定計画に基づいて実習を続けられる(在留期間の更新、1号から2号への変更もできる)
- 新しく始める技能実習は、2027年3月31日までに計画の認定を申請し、6月30日までに始めるものに限られる(機構は2月までの申請を依頼)
- 施行日以降に3号に進めるのは、2027年4月1日の時点で2号の活動を1年以上行っている人(在留資格変更許可日から数える)
- 技能実習2号を良好に修了し、業務と職種・作業に関連性があれば、当分の間は特定技能1号に移れる。技能実習法の施行より前の技能実習等の修了者は、2027年4月1日以降は試験が必要
- 技能実習から育成就労への在留資格の変更はできない
- 会社は、2号の実習生ごとに変更の許可日と修了の予定を確かめ、3号か特定技能1号かの段取りを組む
本記事は確認日時点で入管庁・厚生労働省・外国人技能実習機構が公表している資料と、改正法の附則の整理で、個別の実習生の移行や審査の結果を保証するものではありません。どの実習生をどの道に進めるかは、号と在留資格の変更の許可日、実習の職種・作業によって変わります。状況を伺ったうえでお答えします。
この記事の根拠
- 出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(Q2・Q3・Q31・Q47・Q75・Q77〜Q80)
https://www.moj.go.jp/isa/applications/faq/ikusei_qa_00002.html - 出入国在留管理庁「育成就労制度の施行に伴う技能実習の経過措置について」(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001452771.pdf - 厚生労働省「育成就労制度の施行に伴う技能実習の経過措置について」(PDF)
https://www.mhlw.go.jp/content/001622488.pdf - 出入国在留管理庁「出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律」(令和6年法律第60号)(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001421616.pdf - e-Gov法令検索「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律」(2027年4月1日施行の版。附則(令和6年法律第60号)第8条〜第11条)
https://laws.e-gov.go.jp/law/428AC0000000089/20270401_506AC0000000060 - 出入国在留管理庁「出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律の施行に伴う法務省・厚生労働省関係省令の整備及び経過措置に関する省令」(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001447618.pdf - 出入国在留管理庁「育成就労制度の制度概要・関係法令」
https://www.moj.go.jp/isa/03_00163.html - 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」(Q49・Q50)
https://www.moj.go.jp/isa/policies/ssw/faq.html - 外国人技能実習機構「育成就労制度の施行に伴い、令和9年4月以降、技能実習3号に移行できない場合があります。」
https://www.otit.go.jp/news/cat2/260116.html - 外国人技能実習機構「技能実習制度の関係者の皆様へ」(3号移行要件周知リーフレット)(PDF)
https://www.otit.go.jp/upload/docs/%EF%BC%88set%EF%BC%89%E3%80%90%E6%B7%BB%E4%BB%98%E7%89%A9%EF%BC%91%E3%80%91%EF%BC%93%E5%8F%B7%E7%A7%BB%E8%A1%8C%E8%A6%81%E4%BB%B6%E5%91%A8%E7%9F%A5%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88.pdf - 外国人技能実習機構「技能実習計画の認定申請」
https://www.otit.go.jp/implementer/procedure/license/ - 外国人技能実習機構 リーフレット(1号技能実習計画の認定申請の時期・技能実習制度の経過措置。「技能実習計画の認定申請」のページに掲載)(PDF)
https://www.otit.go.jp/upload/docs/260226%E3%80%80%E6%8A%80%E8%83%BD%E5%AE%9F%E7%BF%92%E8%A8%88%E7%94%BB%E8%AA%8D%E5%AE%9A%E7%94%B3%E8%AB%8B%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88.pdf - 外国人技能実習機構「技能実習計画の認定申請手続」(リーフレット)(PDF)
https://www.otit.go.jp/upload/docs/260904%E6%8A%80%E8%83%BD%E5%AE%9F%E7%BF%92%E8%A8%88%E7%94%BB%E3%81%AE%E8%AA%8D%E5%AE%9A%E7%94%B3%E8%AB%8B%E6%89%8B%E7%B6%9A%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88.pdf