育成就労
育成就労と技能実習の違い──受け入れる会社で何が変わるか
公開 2026.10.13 / 最終確認 2026.10.12
- 根拠
- 入管庁「育成就労制度Q&A」、育成就労法施行規則、基本方針・分野別運用方針
- 施行日
- 2027年4月1日
- 比べる範囲
- 技能実習(団体監理型)と育成就労(監理型)
- 確認日
- 2026年10月12日時点
この記事の要点
- 技能実習の目的は技能等の移転による国際協力、育成就労の目的は人手不足の分野での人材の育成と確保
- 技能実習は1号〜3号で合計最長5年、育成就労は1号〜3号の区分がなく、最初から3年の計画を作って認定を受ける
- 転籍は、やむを得ない場合に加え、今の会社での転籍制限期間(分野ごとに1年か2年)や技能・日本語の水準などを満たせば、本人の意向でも同じ業務区分の中でできる
育成就労は、技能実習と違って人手不足の分野で人材を育成し、確保することを目的とする制度で、受け入れる会社にとっての主な違いは、最初から3年の計画を作ること、条件を満たせば本人の意向で職場を移れる(転籍)こと、日本語の水準が段階ごとに決まっていること、送出機関に払う費用の本人の負担が月給の2か月分までになること、監理団体が新たに許可を受けた「監理支援機関」に代わることです。育成就労は2027年4月1日に始まり、計画の認定の申請はすでに受け付けられています。
この記事では、出入国在留管理庁(入管庁)の「育成就労制度Q&A」を中心に、育成就労法の施行規則、基本方針・分野別運用方針、外国人技能実習機構の案内をもとに、技能実習(団体監理型)と育成就労(監理型)を、受け入れる会社の目線で比べます。制度の全体は育成就労とは、今いる技能実習生が2027年4月以降どうなるかは技能実習生は2027年4月以降どうなるかで整理しています。
違いの一覧
| 項目 | 技能実習(団体監理型) | 育成就労(監理型) |
|---|---|---|
| 目的 | 人材育成を通じた開発途上地域等への技能等の移転による国際協力 | 育成就労産業分野で、相当程度の知識又は経験を必要とする技能を有する人材を育成し、その分野の人材を確保する |
| 法律 | 技能実習法と入管法 | 育成就労法(技能実習法を改正したもの)と入管法 |
| 期間と計画 | 1号は1年以内、2号は2年以内、3号は2年以内で、合計最長5年。段階ごとに計画の認定を受ける | 通算3年(特定技能1号の試験に合格できなかった人は、最長1年の在留の継続を認める方針)。1号〜3号の区分はなく、最初から3年の計画を作って認定を受ける |
| 仕事の範囲 | 「職種・作業」ごと。必須業務は2分の1以上 | 「分野・業務区分」ごと。必須業務は3分の1以上 |
| 本人の経歴 | 母国で同じ種類の仕事をした経験(又は特別な事情)と、帰国後に身につけた技能を使う仕事に就く予定が求められる | 前職の経験や帰国後の仕事は求められない |
| 転籍(職場の変更) | 原則できない。倒産などやむを得ない場合や、2号から3号に移るときは可 | やむを得ない場合に加え、分野ごとの期間や技能・日本語の水準などを満たせば、本人の意向でも同じ業務区分の中で可 |
| 日本語 | 入国時の試験はない(介護職種だけ入国時の要件がある) | 入国時の試験はない(介護分野はA2.2相当、鉄道分野の運輸係員の業務区分はA1以上の日本語の要件がある)。就労開始前にA1相当の試験に合格するか講習を100時間以上。1年以内にA1相当の試験、3年でA2相当が目標 |
| 受入れ人数枠 | 常勤の職員の数に応じた枠(1号の枠、2号はその2倍など) | 常勤の職員の数に応じた枠を、1〜3年目の合計で数える。同じ年度に上限まで受け入れることもできる |
| 間に入る機関 | 監理団体(非営利の事業協同組合など。主務大臣の許可制) | 監理支援機関(主務大臣の許可制)。外部監査人の設置などの基準が加わり、今の監理団体も新たに許可を受ける |
| 送出機関と本人の費用 | 外国政府の推薦又は認定を受けた機関。手数料などの算出基準の公表と本人への明示、保証金の徴収や違約金の契約の禁止 | 原則として二国間取決め(協力覚書)を作成した国から。手数料などの算出基準の公表と本人への明示、保証金の徴収や違約金の契約の禁止は引き続き。そのうえで、送出機関が本人から取れる費用は月給(所定内月額)の2か月分まで |
| 特定技能1号へ移るとき | 技能実習2号を良好に修了し、仕事が技能実習の職種・作業と関係があれば、技能と日本語の試験が免除される | 技能の試験と、日本語(A2相当以上)の試験に合格する必要がある |
表は、入管庁の「外国人労働者に関する制度概要」(2026年9月29日更新)と「育成就労制度Q&A」、育成就労法の施行規則、技能実習法の施行規則などから作りました。育成就労には、海外の支店や子会社の社員を受け入れる「単独型」もありますが、この記事では監理支援機関を通じて受け入れる「監理型」を扱います。海外の拠点の社員を短い期間受け入れるときは企業内転勤2号(2027年4月1日から)も選べます。
目的と期間──「国際協力」から「人材の育成と確保」へ
改正の後の育成就労法の第1条は、目的を、育成就労産業分野に属する相当程度の知識又は経験を必要とする技能を有する人材を育成するとともに、その分野の人材を確保することとしています。技能実習法の第1条にあった、開発途上地域等への技能等の移転による国際協力の推進という目的は、この形に改められます。技能実習法の第3条第2項にある「技能実習は、労働力の需給の調整の手段として行われてはならない」という定めは、改正で削られます(新旧対照条文)。
期間は原則3年です(Q&A Q11)。技能実習のような1号から3号までの区分はなく、通算3年の育成就労について、あらかじめ計画を作って認定を受けます(Q28)。技能実習では段階ごとに計画の認定が必要でしたが、育成就労では最初から3年の計画を作ります(Q29)。計画は外国人ごとに作り、期間(3年以内)、目標(技能と日本語)、内容などを書いて、外国人育成就労機構の認定を受けます(入管庁「育成就労制度の概要」)。
仕事の範囲も変わります。技能実習の「職種・作業」から、育成就労では「分野・業務区分」で決まり、必須業務の時間は全体の2分の1以上から3分の1以上になり、安全衛生に関する業務は全体の10分の1以上とされています(入管庁「育成就労制度の関係省令等について」)。業務区分の範囲の中で、必須業務と関連する業務にも従事できますが(Q15)、農業と漁業のように分野をまたいで働くことはできません(Q16)。派遣の形で育成就労ができるのは、季節性のある業務を含む農業と漁業の分野です(Q17)。分野ごとの業務区分は特定技能の分野一覧で整理しています。
転籍──やむを得ない場合と、本人の意向による転籍
技能実習で認められてきた、暴力やパワーハラスメントなどの人権侵害を受けた場合などのやむを得ない事情による転籍は、育成就労でも引き続き認められます。そのうえで、次の条件をすべて満たせば、本人の意向による転籍もできるようになります(Q48・Q53〜Q55)。
- 転籍先でも、同じ業務区分の仕事をすること
- 今の会社(直近の育成就労実施者)で、分野ごとに決まる転籍制限期間(1年か2年)を超えて働いていること
- 分野別運用方針で定める技能と日本語の水準を満たしていること(日本語はA2.1相当以上が基本。技能は1年経過時の水準と同じ)
- 監理支援機関、外国人育成就労機構、ハローワークなど以外の者から、職業紹介を受けていないこと
- 転籍先の会社が、技能や日本語の育成の実績などから優良と認められ、人数枠と転籍者の割合の上限を守っていること
- 転籍先の会社が、転籍元の会社に一定の額を払うこと
転籍制限期間は、分野ごとに1年から2年の間で決められています(Q50)。2026年1月23日の閣議決定による分野別運用方針では、次のとおりです。
| 転籍制限期間 | 分野(分野別運用方針の主要な記載事項) |
|---|---|
| 1年 | ビルクリーニング、宿泊、農業、漁業、林業、木材産業、鉄道、リネンサプライ、物流倉庫(9分野) |
| 2年 | 介護、建設、造船・舶用工業、自動車整備、外食業、工業製品製造業、飲食料品製造業、資源循環(8分野) |
2年の分野でも、会社の判断で1年とすることができます。1年を超える期間にするときは、分野別運用方針で定める待遇の向上の措置をとる必要があります(Q51)。例えば建設分野では、在籍する育成就労外国人の所定内賃金を、1年目から2年目にかけて、育成就労の協議会が毎年公表する昇給率以上に上げることとされています(建設分野の運用方針)。
転籍者を受け入れる側にも上限があります。転籍先の会社の育成就労外国人のうち、本人の意向で転籍してきた人は3分の1までです。指定区域の外(大都市圏など)の会社では、指定区域(地方)から転籍してきた人は6分の1までです。ただし、指定区域の外の会社でも、転籍者を含めて育成就労外国人が6人未満の小さな会社は、3分の1の決まりを満たす限り、指定区域から1人まで受け入れられます(Q54)。
転籍先の会社が転籍元に払う額は、法務大臣と厚生労働大臣が告示で定める額に、転籍元で育成就労をした期間に応じた割合を掛けて決まります。割合は、1年以上1年6か月未満なら6分の5、1年6か月以上2年未満なら3分の2、2年以上2年6か月未満なら2分の1、2年6か月以上なら4分の1です(育成就労法施行規則第28条第7号)。もとになる額の告示は、Q&Aでは今後制定する予定とされています(Q55)。転籍の手続きは、転籍先の会社がその人の育成就労計画を作って、外国人育成就労機構に認定を申請します(Q49)。
日本語──入国時の試験は原則なく、段階ごとに水準が決まる
育成就労では、入国するときの技能と日本語の要件は、原則としてありません(Q56)。ただし、入管庁の「外国人労働者に関する制度概要」では、介護分野は日本語教育の参照枠のA2.2相当、鉄道分野(運輸係員の業務区分)はA1以上の日本語の要件があるとされています。また、就労を始める前までに、日本語の水準を満たすか講習を受ける必要があります(Q56)。段階ごとの水準と、会社がすることは次のとおりです(Q56・Q63・Q64、基本方針)。
| 時期 | 本人に求められる水準 | 会社がすること |
|---|---|---|
| 就労を始める前 | A1相当以上の試験に合格するか、認定日本語教育機関の「就労」課程のA1相当の講習を100時間以上受ける | 入国後講習で、A1相当の講習を100時間以上(A1相当の試験に合格している人は不要) |
| 始めてから1年以内 | A1相当の日本語を身につけ、試験を受ける(中間の評価) | 技能と日本語の試験を受けさせる(会社の義務。試験の費用は会社か監理支援機関が負担) |
| 本人の意向で転籍するとき | A2.1相当以上が基本(分野によって違う) | ― |
| 終わるまで(3年) | A2相当の日本語を身につけ、試験に合格することが目標 | 3年の間に、A2相当の講習を100時間以上受ける機会を用意する。終わるときの試験を受けさせる |
A2.1相当は、日本語教育の参照枠のA1に達し、A2.2(A2相当)に向けて学習が進んでいる水準です(入管庁「育成就労制度の概要」)。1年目と終わるときの試験は、業務区分ごとに分野別運用方針で定められます。就労を始める前の水準も含め、分野によってはより高い水準が求められます(Q56・Q63)。日本語の講習は、双方向で同時にやり取りできるなどの条件を満たせばオンラインでも受けられます(Q65)。当分の間は、登録日本語教員による一定の講習も認められます(Q56・Q64)。技能実習で入国時の日本語の要件があるのは、介護職種だけです(入管庁「外国人労働者に関する制度概要」)。
受入れ人数枠──1〜3年目の合計で数える
育成就労の受入れ人数枠は、会社の常勤の職員の数に応じて決まり、1年目から3年目までの育成就労外国人の合計で数えます。そのため、同じ年度に上限まで受け入れることもできます(Q41)。監理型の枠は次のとおりです(育成就労法施行規則第19条)。
| 常勤の職員の数 | 基本の枠 | 優良な会社 | 指定区域の優良な会社が優良な監理支援機関の監理支援を受けるとき |
|---|---|---|---|
| 301人以上 | 常勤の職員の数×20分の3 | 常勤の職員の数×10分の3 | 常勤の職員の数×20分の9 |
| 201〜300人 | 45人 | 90人 | 135人 |
| 101〜200人 | 30人 | 60人 | 90人 |
| 51〜100人 | 18人 | 36人 | 54人 |
| 41〜50人 | 15人 | 30人 | 45人 |
| 31〜40人 | 12人 | 24人 | 36人 |
| 30人以下 | 9人(常勤の職員が2人なら6人、1人なら3人) | 18人(常勤の職員が6人以上のとき) | 27人(常勤の職員が9人以上のとき) |
常勤の職員がこれより少ない会社の優良な枠と指定区域の枠は、施行規則の表で人数ごとに決まっています。ここでいう常勤の職員には、外国にある事業所に所属する常勤の職員、育成就労外国人、技能実習生は入りません。特定技能などほかの在留資格の外国人は入ります(施行規則第19条、入管庁「育成就労制度の関係省令等について」)。経過措置で技能実習を続けている1号・2号の技能実習生も、受入れ人数枠の計算では育成就労外国人として数えます(Q41)。
技能実習(団体監理型)の基本の人数枠は、1号が常勤の職員30人以下で3人、31〜40人で4人などで、2号はその2倍です(技能実習法施行規則第16条)。育成就労の基本の枠は、この1号と2号の枠を足した数と同じ数になっています。
指定区域は、大都市圏に集中しすぎないように告示で定められた地域で、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・愛知県・大阪府・京都府・兵庫県以外の道県と、この8都府県の一部の地域です(Q42)。指定区域にあるかどうかは、会社の本店の所在地で決まります(Q43)。告示では、神奈川県で指定区域に入るのは足柄下郡真鶴町だけです。また、分野ごとの受入れ見込数を超えるおそれがあるときは、育成就労計画の認定を一時的に止める措置をとるとされています(Q22)。分野ごとの見込数は特定技能の分野一覧に載せています。
監理団体から監理支援機関へ
監理支援機関は、主務大臣の許可を受けて、会社と外国人のマッチング、会社の監理・指導、外国人の支援・保護を行います。転籍を希望する申出があったときは、関係する機関との連絡調整の役割も担います(Q32)。今の監理団体がそのまま監理支援機関になることはできず、新たに監理支援機関の許可を受ける必要があります(Q33)。
許可の基準には、外部監査人を置くこと、債務超過がないこと、監理支援をする会社が原則2者以上あることが加わり、監理支援事業に従事する常勤の役職員が2人以上で、その数が、監理支援をする会社の数を8で割った数と、育成就労外国人の数を40で割った数を、どちらも超えている必要があります(Q34)。基本方針は、監理支援機関が営利を目的として監理支援事業を行うことは認められないとしています。監理支援機関の許可を受けると、技能実習の一般監理事業の許可を受けたものとみなされるので、技能実習の監理のために監理団体の許可を別に更新する必要はありません(Q39)。
監理型の育成就労計画の施行日前申請では、監理支援をする法人が、技能実習法の監理団体の許可を受けていて、監理支援機関の許可の施行日前申請をしていることが前提です。申請のときに、監理支援機関の許可申請の受理票の写しを出します。監理支援機関の許可が出なければ、育成就労計画も認定されません(外国人技能実習機構のリーフレット)。
費用の負担──送出機関の手数料、日本語、試験
育成就労では、費用の負担について次の決まりがあります(Q55・Q66・Q74、施行規則第18条・第21条、基本方針)。
| 費用 | 育成就労での決まり |
|---|---|
| 送出機関に払う費用(本人の負担) | 送出機関が本人から取れる費用は、月給(所定内月額)の2か月分まで。超える分は、会社か監理支援機関が負担する |
| 監理支援費 | 監理支援機関が取る監理支援費を、本人に直接又は間接に負担させない |
| 日本語の講習 | 会社か監理支援機関が、費用の負担を含めて日本語の力を伸ばすための措置をとる |
| 1年目と終わるときの試験 | 試験の費用は、会社か監理支援機関が負担する |
| 本人の意向による転籍 | 転籍先の会社が、転籍元の会社に一定の額を払う(告示で定める額に、転籍元で働いた期間に応じた割合を掛けた額) |
技能実習では、技能実習法の施行規則が、送出機関に、手数料などの算出基準を明確に定めて公表し本人に明示すること、保証金を取ったり違約金を定める契約をしたりしないことを求めています(第25条)。育成就労でも、育成就労法の施行規則に同じ決まりがあります(第20条)。そのうえで育成就労では、送出機関が本人から取れる費用の上限を月給の2か月分までとしました(Q74、施行規則第21条)。育成就労計画の認定申請では、本人が本国で払った費用の申告書(参考様式第1-10号)も出します(外国人技能実習機構)。
受け入れられる国は、原則として、二国間取決め(協力覚書)を作成した国だけです(Q70)。インドネシア、カンボジア、キルギス、ベトナム、ラオスからの受入れでは、送出国の公的機関が作る推薦状を、一人ひとりについて申請のときに出します(単独型など一部を除く。入管庁「育成就労制度に係る施行日前申請」)。
受け入れる会社がいつまでに何を準備するか
受け入れる会社(育成就労実施者)には、技能実習の要件を引き継いだうえで、次のような要件が新たに設けられています(Q40)。
- 過去1年以内に、会社か監理支援機関の責めに帰すべき事由で、育成就労外国人の行方不明者を出していないこと
- 過去1年以内に、育成就労外国人にさせる仕事と同じ種類の仕事をしていた労働者を離職させていないこと(自発的に離職した人などを除く)
- 労働、社会保険と税の法令を守っていること
- 送出機関などから、社会通念上相当と認められる程度を超える金銭などの利益の供与や供応接待を受けていないこと
- 雇用契約を結ぶときに、待遇を本人に直接かオンラインで説明すること
- 受け入れる分野の協議会に加入していること
育成就労責任者に加え、育成就労指導員と生活相談員も、過去3年以内に養成講習を受けていることが求められます。当分の間は、技能実習の養成講習で代わりにすることが予定されています(Q44)。準備の順番は次のとおりです。
| 時期 | やること |
|---|---|
| 今すぐ | 取引のある監理団体が、監理支援機関の許可の施行日前申請をしているかを確かめる(受付は2026年4月15日から) |
| 申請の前に | 分野別協議会への加入、分野ごとの上乗せ基準(告示)の確認、送出国の推薦状(インドネシア、カンボジア、キルギス、ベトナム、ラオス)、育成就労責任者・育成就労指導員・生活相談員の選任と養成講習、日本語講習の手配 |
| 始めたい日の7か月前から5か月前まで | 育成就労計画の認定の施行日前申請(受付は2026年9月1日から。外国人技能実習機構の地方事務所・支所に郵送) |
| 雇用契約を結ぶとき | 報酬などの待遇を、本人に直接かオンラインで説明する |
| 2027年2月まで | 技能実習で受け入れる予定があるなら、1号技能実習計画の認定申請(外国人技能実習機構のお願い) |
| 2027年4月1日から | 育成就労の受入れの開始。施行日前申請の結果は、この日以降に順に郵送で届く |
外国人技能実習機構のリーフレットでは、育成就労計画の施行日前申請は、育成就労を始める予定の日の7か月前から5か月前までの間に出します。例として、2027年6月1日に始めるなら、2026年11月1日から2027年1月1日までに申請するとされています。同じ数え方で、2027年4月1日に始めるなら、申請は2026年9月1日〜11月1日です(受付の期間は、確認日の2026年10月12日時点の機構の案内によります)。申請書は、原則として2027年4月1日以降の育成就労を始める時点の状況で作ります。今いる技能実習生の扱いと、技能実習の計画の申請の期限は技能実習生は2027年4月以降どうなるかで整理しています。
育成就労への切り替えで何から手をつけるかは、受け入れる分野の転籍制限期間や上乗せ基準、取引のある監理団体の監理支援機関の許可の申請状況、今いる技能実習生の在留の状況によって変わります。
育成就労計画の申請と監理支援機関の確認をどの順番で進めるかは、会社の状況を伺ったうえでご案内します。まずは初回無料のご相談で、受け入れたい分野と、今の技能実習生の受入れの状況をお聞かせください。
ご相談から依頼までの流れ(その場で契約をお願いすることはありません)
よくある質問
今の監理団体のまま、育成就労で受け入れられますか
監理団体のままでは受け入れられません。監理団体が育成就労の業務をするには、新たに監理支援機関の許可を受ける必要があります(Q33)。取引のある監理団体に、監理支援機関の許可の申請の状況を確かめてください。
育成就労では、本人が自由に転職できますか
自由にはできません。本人の意向による転籍は、同じ業務区分の中で、今の会社で転籍制限期間を超えて働き、技能と日本語の水準を満たし、優良な会社に移るなどの条件を満たしたときに限られます(Q48)。やむを得ない事情があるときの転籍は、これとは別に認められます。
今いる技能実習生は、育成就労に切り替わりますか
2027年4月1日の時点ですでに日本にいる技能実習生は、認定を受けた計画に基づいて、技能実習を続けられます(Q78)。3号に進む条件や特定技能への移り方は技能実習生は2027年4月以降どうなるかで整理しています。
育成就労を終えた人は、特定技能1号に移れますか
移れます。ただし、技能実習2号を良好に修了した人のような試験の免除はなく、技能の試験(技能検定3級など又は特定技能1号評価試験)と、日本語のA2相当以上の試験(日本語能力試験N4など)に合格する必要があります。不合格のときは、最長1年の範囲で在留の継続が認められる可能性があります(Q75)。今の技能実習と特定技能の違いは技能実習と特定技能の違いで整理しています。
家族を呼べますか
育成就労外国人の家族の帯同は、原則として認められません(Q59)。
まとめ
- 技能実習の目的は技能等の移転による国際協力、育成就労の目的は人手不足の分野での人材の育成と確保
- 技能実習は1号〜3号で合計最長5年、育成就労は1号〜3号の区分がなく、最初から3年の計画を作って認定を受ける
- 転籍は、やむを得ない場合に加え、今の会社での転籍制限期間(分野ごとに1年か2年)や技能・日本語の水準などを満たせば、本人の意向でも同じ業務区分の中でできる
- 日本語は、就労開始前にA1相当(試験か講習100時間以上)、1年以内にA1相当の試験、3年でA2相当が目標
- 受入れ人数枠は1〜3年目の合計。基本の枠は、常勤の職員30人以下で9人、31〜40人で12人など
- 監理団体は、新たに監理支援機関の許可を受ける。外部監査人の設置などの基準が加わる
- 送出機関が本人から取れる費用は月給の2か月分まで。日本語の講習と試験の費用は、会社か監理支援機関が負担する
- 育成就労計画の施行日前申請の受付は2026年9月1日から。始める予定の日の7か月前から5か月前までに出す(2027年4月1日に始めるなら2026年9月1日〜11月1日)
本記事は確認日時点で入管庁・厚生労働省・外国人技能実習機構が公表している内容の整理で、個別の受入れの可否や審査の結果を保証するものではありません。育成就労は施行の前で、運用要領や告示で細かい点が決まっていく段階です。自社の分野と今の受入れの状況に合わせた準備については、状況を伺ったうえでお答えします。
この記事の根拠
- 出入国在留管理庁「育成就労制度Q&A」(Q11・Q15〜Q17・Q22・Q28・Q29・Q32〜Q34・Q39〜Q44・Q48〜Q51・Q53〜Q56・Q59・Q63〜Q66・Q70・Q74・Q75・Q78・Q80)
https://www.moj.go.jp/isa/applications/faq/ikusei_qa_00002.html - 出入国在留管理庁「育成就労制度の制度概要・関係法令」
https://www.moj.go.jp/isa/03_00163.html - 出入国在留管理庁「育成就労制度の概要」(令和8年7月改訂)(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001452485.pdf - 出入国在留管理庁「育成就労制度の関係省令等について」(概略図)(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001451331.pdf - 出入国在留管理庁「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則」(第18条〜第21条・第28条)(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001449371.pdf - 出入国在留管理庁「出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律案」新旧対照条文(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001421617.pdf - 出入国在留管理庁「外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律施行規則第十九条第二項第三号の規定に基づき法務大臣及び厚生労働大臣が定める区域」(告示)(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001447617.pdf - 出入国在留管理庁「育成就労制度に係る制度の運用に関する基本方針・分野別運用方針」
https://www.moj.go.jp/isa/03_00169.html - 出入国在留管理庁「特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する基本方針及び育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する基本方針について」(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001454717.pdf - 出入国在留管理庁「分野別運用方針の主要な記載事項」(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001457603.pdf - 出入国在留管理庁「建設分野における特定技能の在留資格に係る制度の運用に関する方針及び育成就労に係る制度の運用に関する方針」(別紙5)(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001454692.pdf - 出入国在留管理庁「外国人労働者に関する制度概要」(令和8年9月29日更新)(PDF)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001335263.pdf - 出入国在留管理庁「育成就労制度に係る施行日前申請」
https://www.moj.go.jp/isa/03_00174.html - 厚生労働省「外国人育成就労制度について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/global_cooperation/index_00029.html - 外国人技能実習機構「育成就労計画認定施行日前申請」
https://www.otit.go.jp/employment_for_skill_development/cat/index.html - 外国人技能実習機構「育成就労計画認定の施行日前申請のご案内」(リーフレット)(PDF)
https://www.otit.go.jp/upload/docs/260903%E8%82%B2%E6%88%90%E5%B0%B1%E5%8A%B4%E8%A8%88%E7%94%BB%E3%81%AE%E6%96%BD%E8%A1%8C%E6%97%A5%E5%89%8D%E7%94%B3%E8%AB%8B%E3%81%AE%E3%81%94%E6%A1%88%E5%86%85%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%95%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%88%20.pdf - e-Gov法令検索「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」(第1条・第3条)
https://laws.e-gov.go.jp/law/428AC0000000089 - e-Gov法令検索「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律施行規則」(第10条・第16条・第25条)
https://laws.e-gov.go.jp/law/428M60000110003