在留資格「技能」
外国料理の調理師(技能ビザ)の在職証明書──入管が求める記載と、カテゴリーで変わる提出の要否
公開 2026.09.26 / 最終確認 2026.09.26
- 根拠
- 出入国在留管理庁「在留資格『技能』調理師としての活動を行おうとする場合」
- 必要になる場合
- 受入れ機関がカテゴリー3又は4(1・2はその他の資料が原則不要)
- 記載の条件
- 所属機関の名称・所在地・電話番号が記載されているものに限る
- 確認日
- 2026年9月26日時点
外国料理の調理師を在留資格「技能」で呼ぶとき、中心になる書類が過去の勤務先からの在職証明書です。何年、どの店で、どんな仕事をしてきたかを、この書類で示します。
ただ、いつでも必要になるわけではありません。まず受け入れる店(所属機関)のカテゴリーで、提出の要否が分かれます。この記事では、入管庁の公表内容をもとに整理します。
まず、受け入れる店のカテゴリーを確認する
技能の申請書類は、所属機関が4つのカテゴリーのどれに当たるかで変わります。
| カテゴリー | 所属機関 | 在職証明書など |
|---|---|---|
| 1 | 上場企業、国・地方公共団体など | その他の資料は原則不要 |
| 2 | 前年分の給与所得の源泉徴収税額が1,000万円以上の団体・個人 など | その他の資料は原則不要 |
| 3 | 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出した団体・個人(2を除く) | 必要 |
| 4 | 上のいずれにも当たらない団体・個人 | 必要 |
外国料理店の多くは、カテゴリー3か4に当たると考えられます。その場合、在職証明書をはじめとする職歴の証明が申請の中心になります。カテゴリーを証明する書類を出せない場合はカテゴリー4になるとされています。カテゴリーの考え方は技術・人文知識・国際業務と共通で、技人国の申請で最初に決まる「カテゴリー」でも整理しています。
入管庁が求める記載
カテゴリー3・4の場合、料理人(タイを除く)について、入管庁は次の書類を挙げています。
- 所属していた機関からの在職証明書(所属機関の名称、所在地及び電話番号が記載されているものに限る)等で、申請に係る技能を要する業務に従事した期間を証明する文書(外国の教育機関において当該業務に係る科目を専攻した期間を含む)
- 公的機関が発行する証明書がある場合は、その写し(中華料理人の場合は戸口簿及び職業資格証明書)
あわせて、申請に係る技能を要する業務に従事した機関及び内容並びに期間を明示した履歴書も提出します。
「名称・所在地・電話番号」は、記載がなければ要件を満たしません。入管庁は「記載されているものに限る」としています。お店の名前だけ、署名だけの証明書では足りないということです。
店を移りながら経験を積んできた方は、勤務した店ごとに証明書をそろえ、履歴書の職歴と期間が一致するようにしておくことになります。
タイ料理人の場合は別の書類
タイ料理人については、入管庁は次の3つを挙げています。
- タイ料理人として5年以上の実務経験を証明する文書(タイ労働省が発行する技能水準に関する証明書を取得するための要件を満たすために教育機関で教育を受けた期間を含む)
- 初級以上のタイ料理人としての技能水準に関する証明書
- 申請を行った日の直前の1年の期間に、タイにおいてタイ料理人として妥当な報酬を受けていたことを証明する文書
外国語の証明書には訳文をつける
在職証明書は本国で発行されることがほとんどです。入管庁は、提出書類が外国語で作成されている場合には、訳文(日本語)を添付するよう案内しています。
また、原則として提出した資料は返却されません。再度入手することが難しい原本の返却を希望する場合は、申請時に申し出る必要があります。本国から取り寄せた証明書は、写しを手元に残しておくのが安全です。
日本で発行される証明書は、発行日から3か月以内のものを提出します。本国の在職証明書とは別に、住民税の証明書などを日本で取る場合の期限です。
店側に求められる書類(カテゴリー3・4)
在職証明書は本人の経歴の証明ですが、受け入れる店の側でも書類が必要です。
- 労働条件を明示する文書(労働基準法第15条第1項・同法施行規則第5条に基づくもの)
- 事業内容を明らかにする資料(案内書、登記事項証明書など)
- 直近の年度の決算文書の写し(新規事業の場合は事業計画書)
- 所属機関の代表者に関する申告書(参考様式)
代表者に関する申告書は、令和8年4月15日以降の申請から追加されました。入管庁は、カテゴリー3又は4に該当する場合に追加で提出が必要としています。以前の書類一覧を見て準備していると、ここが抜けます。
転職して最初の更新でも必要になる書類
在職証明書は主に最初の申請で使うものですが、店を変えたあとの更新にも関係します。入管庁は、カテゴリー3又は4の企業等に転職後の初回の更新では、住民税の証明書に加えて、労働条件を明示する文書、事業内容を明らかにする資料、直近の年度の決算文書の写しもあわせて提出するよう案内しています。
転職したときの入管への届出(14日以内)については契約機関に関する届出で整理しています。
まとめ
- 在職証明書が必要になるのは、受け入れる店がカテゴリー3又は4の場合(1・2はその他の資料が原則不要)
- 在職証明書は所属機関の名称・所在地・電話番号が記載されているものに限る
- 技能を要する業務に従事した機関・内容・期間を明示した履歴書も提出する
- 公的機関の証明書があればその写し(中華料理人は戸口簿及び職業資格証明書)
- タイ料理人は5年以上の実務経験、技能水準の証明書、直前1年のタイでの妥当な報酬の証明
- 外国語の書類には訳文。提出書類は原則返却されない
- 令和8年4月15日から、カテゴリー3・4では代表者に関する申告書が追加
本記事は確認日時点で入管庁が公表している提出書類の整理です。入管庁は、審査の過程でページに記載のない資料を求める場合もあるとしています。在職証明書のそろえ方や、過去の勤務先から取り寄せる際の注意点は、状況を伺ったうえでお答えします。
実務経験の年数(料理人は10年、タイ料理人は特例)と数え方は技能ビザの要件で整理しています。
この記事の根拠
- 出入国在留管理庁「在留資格『技能』調理師としての活動(熟練した技能を要する業務に従事する活動)を行おうとする場合」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/skilledlabor01.html - 出入国在留管理庁「在留資格『技能』」
https://www.moj.go.jp/isa/applications/status/skilledlabor.html