在留資格「技術・人文知識・国際業務」
技人国(技術・人文知識・国際業務)の許可・不許可事例──入管庁の公表事例を理由別に整理
公開 2026.10.09 / 最終確認 2026.10.08
- 根拠
- 出入国在留管理庁「別紙3(許可・不許可事例)」
- 使い方
- 理由ごとに、申請前に確かめることを確認する
- 確認日
- 2026年10月8日時点
この記事の要点
- 不許可の理由は、会社の実態、仕事の中身、業務量、報酬、在留状況、研修の計画、派遣先での実態、専攻との関連、通訳の必要性に分かれる
- 留学中のアルバイトの時間超過や出席率も、変更の審査で見られる
- 研修は、日本人も同じ研修で、研修後に必ず該当業務に就く計画であることが大切
入管庁は、技人国の許可・不許可の事例を公表しています(別紙3)。この記事では、不許可になった理由ごとに事例を分け、申請の前に何を確かめればいいかを整理します。事例は入管庁の文書の要点をまとめ直したものです。
不許可の理由別の事例
| 理由 | 事例(要点) | 申請前に確かめること |
|---|---|---|
| 会社の実態 | 事務所の所在地に会計事務所ではなく料理店があり、説明もなかった | 会社や事業所の実態が説明できるか |
| 仕事の中身 | 弁当の箱詰め、バイクのタイヤの付け替え、パソコンの部品交換、洋菓子の製造 | 専門的な知識を要する仕事か(反復でできないか) |
| 業務量 | 12名規模の会社での会計・労務管理と電話予約の受付 | その仕事を主たる活動にできる量があるか |
| 報酬 | 同時採用の日本人が月18万円のところ月13万5千円(別の例では20万円と17万円) | 日本人と同等額以上か |
| 在留状況 | 留学中に1年以上、月200時間以上アルバイト/出席率70%で、欠席期間にアルバイトをしていた | 資格外活動の範囲を守っていたか |
| 研修の計画 | 飲食店で期間未確定の接客・調理を経て、選ばれた人だけが本社業務に就く計画/過去の外国人が研修予定を大きく超えて配膳・清掃を続けていたホテル | 日本人も同じ研修か、研修後に必ず該当業務に就くか |
| 派遣 | 翻訳・通訳として申請したが、派遣契約の職務は「店舗スタッフ」で、派遣先は接客販売をさせる予定だった | 派遣先で実際に何をするか |
| 専攻との関連 | 声優学科→ホテルの通訳、イラスト学科→通訳を伴う衣類販売、ジュエリーデザイン科→通訳・翻訳 など | 専攻した科目と仕事が関連しているか(専門学校) |
| 通訳の必要性 | 清掃会社で日本語のできる留学生アルバイトへの通訳/商品仕分けのシフトに入りながらの通訳 | 通訳・翻訳が本当に必要で、十分な量があるか |
許可された事例の傾向
- 本国の大学で工学や経営学を専攻し、IT・設計・コンサルタント・海外取引の仕事に就く事例(報酬は月約20万円〜170万円まで幅がある)
- 日本の大学を卒業し、技術開発、翻訳・通訳、弁護士補助、システムエンジニア、客室乗務員などに就く事例
- 大卒の総合職として、日本人の大卒者と同じ2年間の店舗研修を経て本社業務に就く計画が示された事例
- 専門学校で学んだ内容(プログラミング、CAD、建築積算、自動車整備など)と直結する仕事に就く事例
- 総合職としてフロント業務が中心で、一部に接客が含まれても、他の総合職の日本人と同じ業務だった事例
事例は、同じ条件なら同じ結果になるという基準ではありません。入管庁は、技人国に当たるかを在留期間中の活動全体で判断するとしています。似た事例でも、学歴、職歴、会社の状況によって結果は変わります。
技人国に当たるかどうかは、学歴や職歴、仕事の内容、会社の状況を全体として見て判断されます。入管庁は、審査の過程で記載のない資料の提出を求める場合があるとしています。
ご自身や採用予定の方の場合にどうなるかは、状況を伺ったうえでご案内します。まずは初回無料のご相談で、今の状況をお聞かせください。
技人国の要件の全体は技人国とはで、職種ごとに認められる仕事・認められない仕事は技人国でできる仕事・できない仕事で整理しています。
まとめ
- 不許可の理由は、会社の実態、仕事の中身、業務量、報酬、在留状況、研修の計画、派遣先での実態、専攻との関連、通訳の必要性に分かれる
- 留学中のアルバイトの時間超過や出席率も、変更の審査で見られる
- 研修は、日本人も同じ研修で、研修後に必ず該当業務に就く計画であることが大切
- 派遣の場合は、派遣先で実際に何をするかが見られる
本記事は確認日時点で入管庁が公表している事例を、理由ごとにまとめ直したものです。実際の判断は個別の事情によって変わります。申請前の確認については、状況を伺ったうえでお答えします。
この記事の根拠
- 出入国在留管理庁「別紙3(許可・不許可事例)」
https://www.moj.go.jp/isa/content/001413912.pdf - 出入国在留管理庁「『技術・人文知識・国際業務』の在留資格の明確化等について」(最終改定令和8年4月)
https://www.moj.go.jp/isa/content/001413639.pdf